哀切

過去ログ110 2014/12/9 20:16

◆柴田勝家
姿を見せない貴方は、最後に待てと私に告げた…。だが、貴方のことだ…どうせ覚えていないのだろう。…待ち人よ、健気な余生ならば…私は喜んで見送ろう。

◆猿飛佐助
やっぱり俺様は一人がお似合いみたい。こんな感情二度と持つものか。寧ろ心なんてもういらない…闇に溶けてこのまま黙って消えてしまおうか。あぁ、心が痛てぇ…

◆島左近
桜の季節に出逢って半年、片時も離れず傍に居た筈のあんたが少しずつ離れて行ってるのは解ってた。
あんたの「おかえり」が嬉しくて、賭場通いもきっぱり止めて、真っ直ぐにあんたの処へと息を切らす毎日がスゲー幸せだった。

…何処で、歯車が欠けちまったのかな。

さっき、あんたと交わした数え切れない程の文を全部焼き捨てたよ。
想い出は優しいから、振り向きたくなっちまう様な逃げ道は残せない。
褥で淫らに濡れるあんたも、寂しいと縋るあんたも、嫉妬に口を尖らすあんたも、愛してると囁くあんたも、全部全部心の奥にしまって俺は先に進むから。
だから、…これで本当に最後。
短い間だったけど、あんたと一緒に笑って歩いた毎日は幸せだった。

さよなら、俺の愛したお月様。
いつかまたどこかで。

◆石田三成
貴様の匂いを感じる度に振り向きたくて堪らなくなる。自ら手を離しておきながら、結局私はそれを後悔している。それを愚かだと笑うか、家康。貴様は今幸福か。もう新たな相手と歩み始めているのか。…貴様の幸福を素直に祈れぬ私を憎め。私は、まだ。