哀切

過去ログ81 2012/9/10 2:46

◆片倉小十郎
文を送りたい、だが…
宛先が見付からず返るのが、恐くてたまらない…貴方は少しでも、小十郎を思い出して下さっているだろうか。

去年の末、気が早いが来年も共に…そう告げた想いは今も変わらないのに…遠い。

◆石田三成
向き合っていなかったのは、私の方かも知れん。嫌われる事を恐れず貴様の気に食わん点を告げていたなら、胸の内に不満を溜めるのではなく其れを吐露していたならば。…何かが、変わっていたのだろうか。

貴様に向けて吐いた呪いの言葉は私に返って来た様だ、刑部。愚かな私を笑え。
貴様の事が忘れられず、次になど行けるものか。幸福になど、なれるものか。

会いに、行きたい。行ける訳が無い。別れを告げたのは私の方だ。
刑部、…刑部、未だ、愛している。要らぬと言っていたが矢張り、私は貴様に幸福となって欲しい。

◆伊達政宗
大切なお前が絶望してると言うのに、俺は何もしてやれず…やった事は手を離した事。簡単に決めた訳じゃねェのに…あいつを思い手を離したっつーのに心が痛ェ………。姿を眩ますと言った、文宿も消そうとも何度も思ったが今すぐは出来ねェよ…だってお前が………――。なンてな…。今は辛いだろうが必ず憂き目は来る。去年の春先に俺は辛ェ体験をした。友人やら色んなモン失って生きる気力すら無くなった。でも今は少しずつまた歩き出してる。


……あと少し、……別にお前は何もしなくて良いから想わせてくれ…。

…………――元気でな、小十郎

◆伊達政宗
たったの十日。それが過ぎればアンタに会えるのに今の俺じゃ十日が一月程に長く感じる。
…自分から言い出したことなのにもう寂しくて仕方ねぇ。分かってる、今アンタに会いに行っても何も変わらねぇことなんざ。だから我慢しなきゃいけねぇことも分かってんだ。

互いのことを理解する為にも、気持ちの余裕が持てるようになる為にも今の俺達には時間が必要なのは分かってんだが…どうしても恋しく想っちまう。
情けねぇ話しだな…この竜が恋しさあまりにアンタを想って鳴くなんざ。

約束の時がくればもう離さねぇようにしっかりと抱き締めてくれよ。それまで俺はずっとアンタを想って待ってるから。
…また、笑い合おうぜ、darling.