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【No.37 Res.0】 廃校舎〜FAX〜 1 こんな感じでKさんは廃校舎で起こる怪現象を体験していったのだが その事を誰かに話すという事はなかった。 それは古い廃校舎だから仕方がないという諦めと共に他の社員が 誰もそんな事を話してはいなかったという所為もあった。 しかしあるとき、この工場に居る全社員どころか他の関連会社まで 噂が広まってしまうような怪現象が起こってしまった。
ある日の午前中、他の関連会社から「そちらにFAXを送信できない、 機械が故障しているのではないか?」という電話が入った。 事務所の女子社員が確認してみると確かにFAX機が作動しない。 朝方は普通に動いていたのだから故障だろうという事でそのFAX機は NTTのレンタル品だったからNTTのサービス係が電話で呼び出された。
呼び出されたそのサービス係は問題のFAX機をちょっと調べていたが 「電源のスイッチがOFFになっています」と答えてスイッチを入れ、 念の為に送受信のテストを行ってからあっけなく帰ってしまった。 そのFAX機が置いてある事務所にはほぼ一日中社員の誰かがいて ましてや自分等が使うFAXの電源を勝手に切ってしまうという様な事は まず考えられなかった。
この話はすぐに広まり、この廃校舎にはやはり何かが居るという 会話が社員の間で交わされるようになった。 すると今まで息を潜めていた怪現象の体験談が様々な社員の口から 次々と語られるようになった。
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