忘れられない奴がいる。

どうにも、頭から消えやしない。もう縁をたちきって一年半もたつのに、保存されたメールと、やけに良く機能してくれやがる脳内の記憶は俺をちくちく刺すのが好きらしい。半分は自業自得だとかいう言葉はとりあえず飲み込んで、本で読む限り誰にも話さない記憶は静かに残るらしい。そこで、だ。お前に少しくまのぬいぐるみがわりになって欲しい訳だ。何を言えとも言わない。元気付けて欲しいわけじゃないし、何かを望んでる訳じゃない。ただ、話を聞いて欲しいんだ。俺が大好きだったクソ野郎の事、そいつとの思い出、そいつの言葉や形、仕草を少し知って、好きだったんだなはいはいって、それだけでいい。訳が分からない募集ですまない。

お礼というには烏滸がましいが、俺もお前の望む事、何か一つさせてほしい。できるものなら。流石に土地寄越せとかは無理だけどな。

そいつとの思い出を誰かに話すのは初めてなんだ。最後には、良い加減忘れろって引っ叩いてくれりゃ一番嬉しい!

はー。なんだこの募集…自分でもよくわかんねぇよ。

さて、提供は俺。
募集は仏を除く全/世/界。…そこは察してくれ。いや、こうやってあいつに重ならないようにしてるから余計濃く残るのか…?!どう思う、お前…。まぁとりあえずこれで。他に条件はない。期間もお前の都合の良い時まででいい。

それじゃ、消去まで待ってる。気軽に声をかけてくれりゃ嬉しい。