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忘れてえから。

あー…湿っぽい面してんなとか言うなよ、分かってっから。まあ開いたついでにちょっと聞いてくれよ。カワイソカワイソ言いながら頭撫でられたい訳でもねぇ、かち割りそうだ。
前の恋が終わって随分時間が経った筈…なんだけどなぁ。少しも忘れられてねぇ事に今頃気付いちまって。よく言うよな、恋は上書き保存だってよ。如何やったら塗り替えて履き替えられるか分からねぇんだよ。靴のサイズも忘れちまったし、どんな色だったかも曖昧だ。綺麗でしんどい色だったのはよく、覚えてるんだけどな。
まぁ、何だ。1日でもお前が飽きるまででも良いからさ。付き合ってくれねえか。
別にお前が困る事は要求しねえよ。抱かれたいとも思えねぇ老人具合だし、介護頼みますって位精神的にはヨボヨボだしよ。…おいおい、本気でオムツ持って来ようとすんなって。
ただなぁ。もう何やかや巻き込まれたりせず隠居したいだけなのよ。
半で適当に好きな話して、お前が飽きたら離れて良いからよ。ちょっと話してみようぜ。お悩み相談なら引き受ける。何かと兄貴なせいか頼られ慣れてんのよ。
提供は俺様。募集は男なら好きな姿で来い。女々しすぎるのだけは苦手だ、可愛いと女々しいはちょーっと違うからよ。

はい、御疲れ。
じゃ、話したい事書いて遊びに来てくれ。ギルベルトさんからの御知らせでした。