1 洒落怖
子供の時
これは俺の過去のお話。何度か死にかけた事はあるのですが、一番初めの5歳のお話。当時の俺はまだ活発な幼稚園に通うごく普通の子。木登りやフェンス越えなどしょっちゅうやってました。そんなある日の出来事。幼稚園から帰宅した夕方。俺の家の近くには寺があるのですがいつもの如く兄様と寺に遊びに行ってました。ちょうど高さ2mのフェンスの上に座って辺りを見ていた時、目線の先に俺を呼ぶ誰かが。見たところ近くに兄様が居ない。兄様が呼んでるんだろうな〜と目の悪い俺はぼんやりとした視界でフェンスを降りようとした時…いつも幼稚園以外で外出するときに必ず母様からつけさされていたお守りの石のついたペンダントがフェンスに…。はい、首吊り状態です。ペンダントの鎖で首も切りました。幸い頸動脈に及ぶ手前だったので生きてました。どうやら本当は近くにいた兄様が慌てて助けてくれたみたいですが…兄様に聞くとどうもボクを呼ぶ人影なんて居なかった…。そして病院から帰って暫くして、母様からこんな話を聞かされました。俺の怪我した数時間に俺と同じような事故で男の子が死んだってさっきテレビでやってたと…次の日、お寺にペンダントのトップの石がなくなっていたので母様と一緒に探しに行きました。でも結局石は粉々に砕けてしまったみたいで、破片が散らばってました。結局俺は石にあの人影から守られたのでしょうかね…
(V705SH)