1 隆史
28歳 大阪

シルバーウィーク

オレは、隆史。この春から仙台で勤務している28歳の銀行員。就職して3
年、すでに3回目の転勤だ。
 秋のシルバーウィークが始まる数日前、名古屋に住むオフクロから珍しく電
話がかかってきた。
『あんた、連休はどうするの?』
『連休の間、仕事は休みだが特に計画してない』
『理恵ちゃんと一緒に旅行とか行かないの?』
『知ってるクセに息子をからかって楽しいか!』
『ギャハハ』まったく、50にもなって未だにガキみたいなオフクロだ。
 そう、オレには幼なじみで互いに結婚を意識している恋人の理恵がいるが、
彼女は旅行会社の添乗員なので休みのときには休みを取れない生活。おまけに
仙台と名古屋では、なかなか会うことさえ難しい・・・・・幼稚園から高校ま
で一緒だった。初体験は・・・・・理恵ではなかったのだが、その話は、また
の機会に・・・・・
『旅行のクーポン券が当たったんだけど、あんた一緒に行かない?』
『なんで、オレがババァと行かにゃならん』
『ほら、敬老の日も近いしさ。たまには親孝行しなさいよ』
『けいろう?・・・・・』
『返事は! どうせ、ヒマなんでしょ』
『ハイハイ、分かったよ』
『返事は、一回でよろし!』

 連休初日、オフクロとドライブして着いたのは東北地方でも穴場と言われる
温泉地。仲居さんが『ごゆっくり』と言って襖を閉めると部屋は静寂に包まれ
た。途中の景勝地でも、高速を走っている間も一人で楽しそうに喋りまくって
いたオフクロだったが、このような場所に来ると、慎ましい熟婦人の顔にな
る。オフクロがおとなしくなると途端にオンナを意識してしまう。
 子どもだったころ、オフクロは自慢の種だった。学校の授業参観があると、
悪ガキどもが騒ぐのである。息子の目から見ても、オフクロは他所んちの母
ちゃんとはレベルが違っていたのだ。若く見えるだけでなく、岐阜の山奥で生
まれたのに日本人離れした抜群のプロポーション、彫りが深いのに清楚さを漂
わす面立ち、なによりも胸の膨らみが目を奪う・・・・・
『隆史の母ちゃんって、違うよな』『あぁ、オレもお前んちに生まれたかっ
た』・・・・・理恵から聞いたが、当時の女子にとっても憧れの存在だったよ
うだ。

「食事の前にお風呂に入ろうか?」荷物を片付けたオフクロが殊勝な声で呼ん
でいる。
「そうだな」しかし、この宿、それぞれの部屋に内湯があるだけだったのだ。
「母さん、先に入れよ」
「あら、久しぶりに一緒に入ろうか?」
「マジかよぉ」
「いいじゃない」

 そして、オレが湯船でカラダを伸ばしているとオフクロがタオルで前を隠し
ながら入ってきた。昔は自慢の種だったかも知れないが、50にもなる元オン
ナ、しかも自分の母親の裸に反応するはずのないムスコが敏感に起き上がっ
た。
 なにしろ、タオルを床においたオフクロの裸体は・・・・・信じられないほ
どの若々しさだったのだ。乳首は多少黒ずんでいるものの乳房の張りは失われ
ず、ウェストもしっかりと括れ、腰の張り出しはエロ満開。それでいて全体の
肉付きは、若いオンナとは違って、柔らかそう。
「いやよ、そんなに見ないで」全身に湯を浴びながらオフクロが笑う。湯船に
入るとき、『見ないでよ』と言いながらも黒い茂みの奥でぱっくりと割れてい
る肉の裂け目をさらけ出して、オレの横に身を沈めた。
「オレに、そんなとこまで見せて恥ずかしくないのかよ」
「母子だもん、平気よ」
「見ないでって言ったくせに」
「ふふ」
「何だよ」
「思い出したの」
「なにさ?」
「アノときのことよ」
「アノとき?」
「そうよ、アノとき。あんたが小学校の5年生だったわよねぇ」
 やっぱり、アレだ。5年生の秋、夜ともなると涼しさを感じるようになった
ころ、オレが『夢精』を初めて体験した晩のことだ。
2 A
あの晩、ピンクの夢を見たのかどうかは覚えていない。しかし、パンツの中
が冷たく、べっとりとしているのに気づいたのは5年生の秋、夜中過ぎのこと
だった。
 二段ベッドの下で眠っている妹の沙樹を起こさないように静かに降りて、オ
レは、オフクロたちの寝室に向かった。以前から『夢精を経験したら、かなら
ず、お母さんのところに来ること』と言われていたのだ。
 寝室のドアを開ける。ダブルベッドに横たわるオフクロが暗がりの中にい
た。オヤジは数年前からアメリカへの単身赴任中で滅多に家には帰って来れな
かった。オフクロは、大きなダブルベッドの上でタオルケットをはねのけて寝
ていた。ネグリジェ?の前がはだけて、おっぱいが半分見えていた。
「よぉ、母ちゃん・・・」オフクロの肩を静かに揺すったが起きる様子がな
い。もう少し強く揺すってみた。大きなおっぱいがぶるんぶるんと揺すぶられ
る。
「うぅん? なに? 隆史なの?」
「あぁ、オレ。アレが出たらしい・・・・・」
「そう、おめでとう」
「おめでとう?」
「さぁ、きれいにしてあげるから、お風呂においでなさい」部屋には、オトコ
特有の青臭さが充満していたことだろう。オフクロは気にする様子もなく、オ
レの手を引いて風呂場へと向かった。すでに身長はオレの方が高かったはず
だ。
 風呂の扉の前で、オフクロはしゃがみ込むと『恥ずかしくないからね』と言
いながらオレのパジャマズボンと一緒に黄ばんだブリーフをゆっくりと下げて
いった。ブリーフは少しばかり黄色みがかった精液を大量に吸い込んでいた。
 オフクロの目の前に、小学校5年生の小さく萎んで皮を被ったチンチンが晒
された。これで、恥ずかしくないわけがない。
 オフクロは汚れたブリーフをオレの足から引き抜くと、立ち上がって、自分
もネグリジェを脱ぎだした・・・・・
「さぁ、お風呂に入ろうね」

 浴槽の縁にオレを腰掛けさせるとオフクロは、シャワーの湯温を調節しなが
ら、
「男の子はね、いつもここをきれいにしておかなくっちゃいけないのよ」と、
すっかり萎んでしまっていたチンポの皮を引き下ろしながら言った。痛みは感
じなかったように思う。めくれるように皮が下がると、ピンク色の鬼頭が現れ
た。
 オフクロは、石けんを泡立てて、オレをゆっくりと洗い上げた。
「母ちゃん、なんかヘン。ヘンだよ!」
「いいのよ、しっかりと出しちゃいなさい」オレは風呂場の鏡に向かってロ
ケット砲のような勢いで射精した。射精の快感を初めて知った瞬間だった。
「自分で扱くのをオナニーって言うのよ。知ってた?」
「聞いたことある・・・・・」

「あれから・・・・・27年かぁ、早いわねぇ」
「あのときは、大変にお世話になりました」目を伏せると、湯の中にあのとき
と変わらぬ乳房が浮かんでいるように見えた。
「最近、理恵ちゃんと会っていないでしょ?」オフクロが湯の中でオレの太も
もに手を置きながら聞く。
「まぁな、お互いに仕事が忙しいし」オンナを意識して、ますます固くなるチ
ンポ。
「あんた、それでアレが我慢できるの?」指先がチン毛にまで達している。
「母ちゃん、よく恥ずかしくもなく言えるな。そんなこと」
「恥ずかしいって、あんた、お母さんを前にして勃たせながら言うもんじゃな
いわよ」しっかりと勃起を知られていたらしい。そりゃ、そうだろ。
「これはな、生理的な反応じゃ」
「あら、欲求不満の表れじゃないの? ほら、昔のように洗ってあげるから上
がりなさい」
「う、うん」

「すごく、逞しくなってるのね」オフクロの指が勃起ペニスに絡む。
「そりゃぁ、小学生とは違うだろうさ」背中に、豊かな膨らみを感じながら答
える。理恵の胸は、これほど豊かでない。ちょうど良い、膨らみだ。
「おいおい、いたずらするなよ」オフクロの指が上下に扱き始めた。
「これが、いたずらだと思う?」扱くスピードが速くなる。ネチョ・ネチャと
卑猥な音が決して広くない浴室に響いた。
「どう? 久しぶりに扱かれるのは?」
 ・・・・・50歳のオフクロがオレを射精に導いた。

 これを書いているのは、オフクロが仙台駅前に予約していたホテル。疲れ果
てたオフクロは裸のままで、ベッドに横たわっている。股間から溢れ出たオレ
の精液がシーツにシミを広げている。50歳のマンコはパックリと口を広げな
がらも、ひくひくと余韻を楽しんでいるようだ。
 今日の午後、温泉宿からの帰り道、東北自動車道を途中下車して母子でイン
ターチェンジ近くのラブホに立ち寄ってきた。オトコとオンナになったオレた
ちは、それこそ枯れるまで交わりあったのだった。それにも関わらず、ホテル
に戻るとオフクロはさらにオレを求めた。その求めに反応するオレも自分自身
が信じられない。
 とても元の母親と息子の関係に戻れない。