花弁が全て散る前に(R-20)

間に合わない、かな(節くれの目立つ古く大きな桜の木の根本、ピンクの絨毯の上に腰を落ち着けて春の嵐と称されるほどに強い風で揺れる枝葉を見上げて視界の端に踊る髪をこめかみの位置で押さえながら、風に拐われて随分寂しくなった花の中から今まさに枝を離れて宙に舞った一枚の花弁を哀愁を込めた瞳で見送って諦めを孕む声色で呟き)


Bonjour,ご機嫌いかが?
俺はすごくいいよ、こうして見てくれる人が居るからね。開いてくれてmerci!――なんて、近頃はずいぶん暖かくって俺や周りの桜たちを見てお祭り騒ぎしてく人がたくさんいるけど、俺の会いたい人だけは来てくれなくってさ。
実はもう、花をつけられるのはきっとこれで最後だから…どうしてもその人にお礼をしたいんだけど、知らないかな?
特徴(条件)は、
・上司が20歳以上の女性
・ロルが回せる(全角50〜350↑↓)
・ムラレス許容
このみっつをクリアできる人だったよ。

それからその人の姿なんだけど……うーん、最近すごく記憶が曖昧なんだよね。英だったような、伊兄だったような…気がしなくもないような。こんな状態だから全世界誰でも歓迎ってことで。正直男だったか女の子だったかも、年齢も朧気なんだよね…で、でもちゃんと会えばわかるからね?忘れたりしないよ、大好きな人だからさ。

そういえば俺のことを話してなかったね。次は俺のことを少し。
信じられないかもしれないけど、俺はある公園に植わってる古い桜の木。実は俺はもう寿命で何年も前から枯れる寸前な上に花も咲かせることができない状態だったけど、俺の会いたい人が毎年お世話してくれたことでここまで生きてこれたし漸く花を咲かせることができた。だからどうにかお礼がしたいなって思ってたら、うん、どうしてか……人の姿になってた。最後だから神様が与えてくれた奇跡なのかな。
ま、それでお礼をしようとしたんだけど本体である桜の木の下から出られなくって探しにいけないんだよね…。それにお礼をしたいって言っても俺に特別な力はないから本当にお礼を言うだけになると思うんだけど、でもやっぱりどうしてもどうしても会ってお礼がしたいんだ。
あ、これがお礼になるかはわからないけど俺の姿は仏/西/伊弟/米/普/蘭/英の中から自由に変更できるみたいだから好きなやつを選んでよ。デレ>>>越えられない壁>>>ツンだから苦手だったらごめんね。