3月26日の開幕戦・ヤクルト戦(神宮)。3−2と緊迫する七回のマウンドに、石井が向かった。藤浪の勝ち星がかかる重要な局面。「もちろん準備はしていましたけど、まさか開幕戦で投げられると思ってなかったので…。めちゃくちゃ緊張しました」。無我夢中で腕を振った。
 山田から始まる、強力ツバメ打線のクリーンアップとの対戦。先頭・山田はオール直球で空振り三振に斬った。ただ、村上は四球。その後、2死二塁として塩見に同点の適時三塁打を浴びた。
 唇をかみ、悔しそうにベンチへ下がる。「そんなに甘くはいかないな」と肩を落とし、涙がこぼれてきた。すると、先発の藤浪がスッと駆け寄り、言葉をかけてくれた。
 「去年、俺もリリーフを経験した。勝ち試合とか1点差で投げるしんどさ、プレッシャーは感じてるところがあった。自分もそういう経験をしたから、これで勝ちがなくなっても、むしろ七回まで投げられなかった俺が悪いから」
勝ち星を消したにも関わらず、慰めてくれた先輩右腕。「少しはホッとしたというか、次を迎えられる」と優しさに救われた。ただ、28日の同戦では山田に被弾。春季キャンプで一気に評価が急上昇し、勝ちパターンの一角として期待されたが、8月21日の中日戦を最後に1軍登板はなく、悔いの残るシーズンとなった。

今日のデイリーの石井の記事だけど藤浪ぐう聖すぎる