依然としてＷＢＣ出場の道は険しい。バットは振れても、現状で全力疾走はできない状態。この日も、やや強めのダッシュをしたが「あのくらいなら全然大丈夫。あとはスパイクを履いた時とか、どの程度できるのか」と、見通しは霧の中だ。ＷＢＣ出場を果たしても、投手としてはシーズンに向けて調整が大幅に遅れる。日本一連覇を目指すチームにとっても、昨季ＭＶＰ右腕が開幕から離脱すれば大きな痛手となる。
　球団はリスクを承知で、本人の意思も尊重しながら侍ジャパンに送り出す覚悟を決めた。最終判断は小久保監督に委ねるが、大谷は冷静に結論を待つ準備は出来ている。「最悪こういうことになるだろうなというのは分かっていましたし、何パターンも自分の中で考えてやってきたので、特に今、心境が変わることはないです」。緩やかに回復する右足首の状態に気を掛けながら、必死の調整は続く。
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