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学生時代に、数学の本質を分かっていない自分は、何を教えられても分からなかった。
野球はどんな応用や引っ掛けに遭遇しても『投手が7割支配している』という事を忘れてはいけない。
ドラフトでひたすら上位で投手を獲る事も、自軍の穴を的確に把握してピンポイントドラフトにする事も、春季キャンプから緻密な走塁練習やエンドランやスクイズの練習をレギュラーや実績問わず練習する事も、脇役系に目を付けて職人気質に育成する事も、全ての元を辿れば『投手が7割支配している』という意味が隠されている。

つまりプロ野球は実は、秋のドラフトからシーズンが開幕している。
秋のドラフトから勝ちやすい野球観で首脳陣が舞台を整えて、あとは野球をするのは選手。
その段階を踏まえて初めてベンチワークが可能。

秋から何ヵ月が経つか。
ハッパを掛けるのは、昨年の奇跡が起きてる時だった。
奇跡が起きる前に阪神の『打線が不調だと裸の王様になる無戦術のオートマ打線』という欠陥が発覚していた。
キャンプメニューがベンチワークに対応するにはほど遠いのに、急に言われても、岡田監督にとっては酷。

大事なのは秋のドラフトから始まる08年シーズンまでに岡田監督の野球観を劇的に変える為には…を考えてほしい。
野球観が変われば、春季キャンプで重きを置くメニューすら変わるだろう。
自軍の穴を把握する目すら変わる。

今のままでは本質を理解していないので選手頼み。
可哀想だ。
数学の本質を分かっていないのに、答えをパッパと言われて「はぁ…」と相づちで返事せざるを得ないようなもん。
何事も段階を踏まなければいけない。
奇跡に浮かれて段階を踏まなかったのが阪神球団だ。普通なら、ゴリ押しでも岡田監督の横に勝ちやすい野球観の持ち主の解説者兼教科書を置いていた。

岡田監督+平田と野村の中間の参謀が居て、やっとボビー1人分。

長くてごめりん。
(N901iS/FOMA)