1 バルタン星人

大怪獣温泉旅行!

宴会も終わって温泉旅行も一段落。大人たちはそれぞれの夜を過ごすこととなります。
[裏設定とかEtc.]
今回もよろしくお願いしますね。
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しかも一部、何処から用意してきたのかスク水まで装備しており、まるで何処にも付け入る隙がない。
そして、さり気に男性陣と距離を置いているのは決して気のせいではない。

「くっそー…スク水ならまだしも、分厚いタオルで覆いやがって〜……」
「ドラゴリー…君にタオルは要らないんでは?」
「えぇ?何言ってんのよ、私もれっきとした乙女だから良いじゃない。」

とは言っても、髪型や顔はともかく、粗方女性とは思えない某プロレスマンガばりの筋肉質な体に、無理やり作っているオカマ声では如何せん説得力がない。
そして、ベロクロンとバキシムは数秒間若干青くなった顔を見合わせると、真後ろを向き、餌付き始めた。

勿論それだけでなく、周りの男性陣も一斉にどよめく。

「お、乙女って…無理あんだろ!」
「その体でかよ、有り得ねー!」
「つーか乙女なら、即刻ムルチ一族に謝ってこいよ…オエー……」

「何よ、結局私が気持ち悪いって事?!」


男性陣がぎゃいぎゃい騒ぐ中、女性陣は女性陣でマッタリと自らの恋話に花を咲かせていた。
[裏設定とかEtc.]
勿論本当に嘔吐はしてませぬ;因みにヤプールは一同に“祝"のハゲを見られたくないため、自室に引き篭もり中。 了解しました。造形上時間は掛かりますが、気長にお待ち下さい。
66 通りすがりのセミエビ
「そういえばシーサーさんって付き合って何年ぐらいになるんですか?」
「だいたい5、6年ぐらいだったような・・・・・」
「意外と長そうですね。」

こんな感じで騒ぐ男性陣を尻目に盛り上がっていた。

「そういえばダダにヒッポリトは恋人いるの?」
「私は仕事ずくめで全然・・・・」
「私もまだいませんが。」

「まあダダは仕方ないにしてもヒッポリトは確実にできないよねぇ〜、性格最悪だし。」
「ちょっとアギラ、それは言い過ぎ「アギラさん」

「?」

ヒッポリトがおもむろに片手を挙げると円筒形のカプセルが降ってきてアギラを閉じ込めた。

「タール地獄を味わうがいいッ!!」
「ぎゃーーーーー!!」

そう言うがいなや忽ちカプセル内にタールが充満し始めたかと思うと、数分後にはアギラのブロンズ像が出来上がっていた。

これには流石に他の女性陣もドン引きした。

(言っちゃ悪いけど確かにこれだと彼氏一人もできないわね・・・・・)

「ば、バードンさん、温泉入る前から何か思いつめた顔してるけどどうしたの?」

先程の一軒で盛り下がり始めた空気を再び盛り上げようとモスラが聞いてきた。

「え、あたし?いや、何でもないよ・・・・」

昼間にレストランでラドンに強引なアプローチを仕掛けられたとは、恥ずかしくて口が裂けても言える筈がない。

「そう言っている割にはな顔が赤いけど。」
「な、何でもないってば!」
「やっぱり図星みたいね。何かあったなら言ったほうが得よ。」

状況は益々バードンに不利になっている。
さしものバードンも観念しかけた時だった。

「エメリウムスラッシュ!!」
「ぎょええええええ!!」

突然男性陣の方から爆音とともにドラゴリーが吹っ飛んできた。
[裏設定とかEtc.]
ドラゴリー、ゼロに成敗された模様。17日から北本に引っ越し始めます。
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「な、何?!」「しかもタオル外れかかってる!」「怖いよ〜!」「キャー、女顔なのにゴツい筋肉がぁ!!」


バシャアァアアン!!

女性陣への直撃は間一髪免れたものの、凄まじい水しぶきが上がり、同時に反動でドラゴリーの巻いていたタオルが水面に浮かぶ。
そして、もうもうと立ち上る湯気が引く中で見たもの、それは犬○家の助清よろしく両足が空を突き、尚且つ男性のシンボルが丸出しになっている図だった。

『いやあぁああああぁ!!!!』

一同の間に絶叫が入る(一部例外もいたが)。しかし、ヒッポリトはかくも平然とした態度で彼の半死体を見つめると、未だに恐慌状態の彼女らに一言。

「コレも…良いですか?」

勿論、この質問に誰も「NO」を言う人はいなかった。
けれど、一部はウルトラマンゼロを恨めしげに見ていたとかいなかったとか。


その頃、男性陣。子供達がウルトラマンゼロの強さにワイワイ騒ぎ立てる中、大人達はドラゴリーのせいで淀んだ空気を拭う為、此方もまたノロケ話を始めていた。
でも、その話題を耳にしたギドラだけは何故かメガロに少し姿勢をやった後、露骨に不機嫌な顔をしている。
[裏設定とかEtc.]
引っ越しお疲れ様です。 ギドラ、ガイガンがメガロに取られるのが気に食わない様子。※設置集に新たな怪獣増えました
68 通りすがりのセミエビ
何にやらぎすぎすしたオーラを発散中のギドラに妙にガイガンは気まずくなった。

(やっぱり、あの人も相手した方がいいかな・・・・・)

複雑な心境にあるガイガンとは対照的に、ゼロの周囲は子供たちですっかり盛り上がっていた。

「ねーねー、なんでゼロってそんなに強いの?」
「昔K67星で変な鎧着けさせられてレオとアストラにしばかれたからさ。あの時はそりゃ厳しかったがね。」
「でも、そんなに厳しくてもくじけなかった?」
「そりゃ、最強のウルトラマンになりたかったからな。くじけようなんて気持ちは無かったぜ。」

すごーい!とまた歓声が上がる。

「ゼロさん、あれやって!」
「あれ、って何だよ。」
「セブンの息子だ!って名乗るあれ。」
「ああ、あれか。けど伊達に人に見せるようなもんじゃ・・・・・」

とは言うものの、周囲は一層盛り上がってくる。これには流石のゼロも折れた。

「仕方ねぇな。それじゃ特別に・・・・・」

そう言って後ろを向いて気を整え・・・・・

「ゼロ!ウルトラマンゼロ!!セブンの息子だ!!」

これには一際高く歓声が上がった。

そんなゼロの様子を見やりゴジラとアンギラスは

「良いよなあ・・・ああいうのは。」
「昔を思い出すっす。でも最近は知名度下がりっぱなしだからな、オレ達。」
「これも時代の流れってやつかね。」
とまあ妙にしんみりとしていた。
[裏設定とかEtc.]
引っ越しはいよいよ明日に迫りました。
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大人達がゴジラ達につられて悄げてゆく中(しかも余り世間の知名度が低いマイナーメンバーは、周囲にどんよりとしたオーラが)、その代わりにガイガンは迷っていた。


それは、自らの恋人の事。時は昼間の九州観光にまで遡る。

「あれ…ギドラ達何処行ったんだ?」

ガイガンは今置き去りを食らっているカイザーの為に、この辺りの土産物を買っている最中、自分もまた置き去りを食らったのだった。

何せ周りは面識のない場所。ギドラに連絡を取ろうにも、此処は電波が悪いのか、なかなか繋がらない。

―――参ったなぁ…まさか空飛んで探す訳にもいかないし。


はぁ…と溜め息を吐いた直後、ふと後ろから肩を叩かれた。

「ん?なに……メガロ?」

何故かメガロがそこに立っていた。彼女もどうやら置き去りを食らったらしく、片手には手荷物、けれど表情は些か戸惑いの様なものが感じられる。

「ガイガン、君も迷子なの?」
「ま、まぁな。もしかして、お前も?」

そう訊くと、こくりと頷かれた。ともあれ、前の大戦にてタッグを組んだ者同士が再び揃うとは、何たる偶然だろう。

「とりあえず此処で立ち往生しても仕方ない。一緒にみんなを探そう。」
「うん。」
[裏設定とかEtc.]
ネタが思いつかなかったんで、過去形とはいえガイメガデート編に。けれど最後、ギドラに見つかってしまいます。 そういう時はリラックスです。レイオニクスパワーで乗り越えましょう(謎)