1 蜜柑

龍王大乱闘!〜Round2〜

ついに龍皇の身体が最凶最悪の反逆者・デストに乗っ取られてしまった!

デスフォデスを仕留めるも、カイザーギドラの身体を得たデストの前に次々と倒れるブレイク達

龍聖&ブラウニーの絶対絶滅の危機に立ち上がったのは…精神世界で目覚めた龍皇だった!

果たして最終決戦の結末は―――!?
[裏設定とかEtc.]
2スレ目突入しました。乗っ取った相手が、自分より強い精神の持ち主だったらデストは追い出されます。
34 蜜柑
「…っう…」

「お、気が付いたみたいよ?」
「ホントだ。おーい、聞こえるかぁ?」

「……誰だ、テメェら…」

まだ瞼ははっきりと開かれてないものの、見たことのない男女(?)が自分を見下ろしているのが分かった。

「私はドラゴリー、彼はベロクロンよ」
「傷付いて瀕死の状態の君を保護したんだ」

そう言われ、デスフォデスは自分の体に視線を向ける。腕や脚の感覚がない不自然さ、四肢が全てちぎれていた。

「………何だよ…コレ!?」

自分の悲惨さに絶句した。わなわなと震える彼と反対に、ドラゴリーとベロクロンは不気味な笑みを浮かべている。

「ねぇ、君。私達、それ治せるよ?」
「ただし、条件があるけどな」

「…あ゙?」

治せるなら治してほしい。
しかし“条件”という単語に、デスフォデスは深く眉間に皺を寄せる。笑みを浮かべる彼等の目が、自分を利用していた“アイツ”と同じ目をしている。

「……ってる」

「………なに?」

「間に合ってるよ、四肢なら」
[裏設定とかEtc.]
ちょっとグロ描写入ります;
35 蜜柑
瞬間、デスフォデスの肩から龍が飛び出し彼等に襲い掛かった。龍はベロクロンの手足に噛み付き、ぶちっと音を立ててひきちぎっていく。

「……ぎゃあぁあぁああ!!?」
「ベロクロン!っテメェ自分の立場分かっ…!」

言い終わらない内に黒い炎が超獣二人に襲い掛かった。
デスフォデスは龍を使ってひきちぎった四肢を適所に運ぶと、辛うじて生えてる白い羽根でそれらを接着した。

やがて炎が収まり、黒焦げた部屋だけが残った。

「俺は死神デスフォデス。命を燃やし奪う者」

その後、彼の姿を見た者はいなかった。


―――数日後。

あの後出血多量でぶっ倒れたブレイクは、直ぐさま病院に運ばれた。本人の無茶もあり傷は深く、彼は数日間生死をさ迷っていた。

「―――っう、ん……」

やっと目を覚ました彼の視界に入って来たのは、涙を浮かべ不安げな顔で自分を見つめる愛しい息子達。

「……ソウル、ハート…?」

「…っ親父!」
「うわぁあぁあんん!!パパァーッッ!」

子供達は感涙の涙を流すと、父親におもいっきり飛び付いた。
[裏設定とかEtc.]
デスフォデスがとことん残虐になってしまいました;そしてソウル(本家ゴジラJr.)&ハート(本家ミニラ)登場。彼等は兄弟です。そろそろラストですかね?
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更に勢い余って鳩尾に入り込んだらしく、ブレイクの腹部に鈍い激痛が走る。

「う゛ぉおぉぉ〜!!」
「パパ?どうしたの!?」
「ハート、ちょっと退いてやれ。のっけから死にそうだぜ。」

ソウルに促され、ハートはさっとブレイクから退く。
案の定彼は体の痛みに上乗せされた鳩尾からのダメージに悶えている。

「げ、元気だなぁ…アハハ」
「アハハってねぇ……マジで心配したんだぞ。」

あ、それと、と言葉を続けると同時に、ハートから新聞を渡される。
その誌面には『埋まり始めた師弟の溝!龍闇氏、ギドラ軍へ近日復帰!』と、大きく書かれていた。

「へぇー、彼奴結局戻ったんだ。」
「でも、もう少し教育…というか色々償ってからだと。」

写真にはあの頃と違って冷酷な面影等何処にもない龍闇が、微かな笑みを浮かべながらカメラのフラッシュを浴びている。
勿論隣には、龍神夫妻も一緒だ。

「ま、相変わらずお元気で。」

しかし、一方でブレイクの視界に入らなかったものの、新聞の片隅にこういう記事が載っていた。


『レイブラッド再来!?超獣軍団大量虐殺!』
[裏設定とかEtc.]
構いませぬ>残虐化(寧ろ本来の彼らしいです)子供達のキャラ描写合ってるかしら;
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そんなこんなで軽く新聞を読み終えると、子供達が心配するにも関わらず彼は朝食を取るべくダイニングに向かった。

が、そこに待っていたのは………西欧の豪華フルコースばりに食卓に並べられた料理と、互いに殺気に満ちた目線をパスしながらもブレイクを見つめている奴等が三人。


「おはよう、ゴジラ。体の具合はどうかな?くっつき虫二匹は放っといて、朝ご飯を食べようじゃないか。」
「そこの機械野郎の言ってる事は気にするな。それより、元気になった様だな。土産に精力剤持って来たぞ。」
「ハイハイ、コイツ等の戯言はそこまでにして…ゴジラ、今から病に効く秘薬をだな……」

一般人から見れば、お見舞いは有り難い事だが、この光景はブレイクにとって地獄絵図だった。
三人示し合わせたかの様にストーカーズ(with怪しげな土産付)が子供達の気付かない間に家に上がっており、ちゃっかりと朝ご飯まで用意している。正直悪夢以外の何者でもない。
[裏設定とかEtc.]
一方では事件解決?したのに結局ストーカーに追われるゴジたん(爆)次でラストお願いします(ペコリ
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長男の顔が引き攣り、末っ子が呑気に挨拶するなか、ブレイクの額に一筋の青筋が浮き出る。

「……ソウル、アレ持って来い」
「おぅ」

ソウルは怠そうに返事をすると、どっからか木刀を取り出した。ソウルから木刀を受け取ると、ブレイクはストーカー三人衆に向かっておもいっきり振り回した。

「ぎゃあぁあぁ!ちょっ、いきなりどうしたんだいブレイク!?」

「えぇい!貴様等がいるからだ機械野郎にブラコン野郎!さっさと帰れ!!」

「ふざけるな年増!貴様達といたら飯がまずくなる!兄上、セイが今すぐ追い出して差し上げます!!!」


「やかましい!テメェら全員出てけぇえぇえ!!!!」

「「「ぎゃあぁあぁあぁあぁあ!!!!」」」


全身の傷の痛みも忘れ暴れ回るブレイク。
そんな彼等を見て息子達は思いました。

今日も平和だなぁ・・・

怪獣達の波瀾万丈な一日が、今日もまた、いつも通り始まりそうです。


――END―――
[裏設定とかEtc.]
漸くラストです。次回もお付き合い下さると嬉しいです。ここまで本当にありがとうございました!