1 通りすがりのセミエビ

旅館大騒動

こんばんは、久々にコラボをお願いします。

僕の方の怪獣は以下の物です。


バードン(女性)
ご存じ地球最強の火山怪鳥。ラドンと付き合っているものの、ナンパ続きで胃の痛む日々を送っている。
肉類とケムジラには目が無かったりする強気な姉御。

メフィラス星人(男性)
「地球の守護者」に挑戦しに来た紳士。
物腰柔らかく紳士的だが、物事が上手くいかないとすぐキレる。
ウルトラマンと互角の戦闘力を有し、数多の配下を従えるカリスマ性の持ち主。

必殺技はペアハンド光線とグリップビーム、そして配下の円盤群による一斉攻撃。

バルタン星人(女性)
メフィラスの配下の一人。
その性格は冷静で、主であるメフィラスに忠実。

武器は鋏からの白色破壊光線と赤色凍結光線、分身術。

脱皮するようにして再生できる。


ケムール人(男性)
メフィラスの配下。あまり喋らず不気味な笑い声を上げる気味の悪い存在。

車も追い抜く独自の走法を持つ。

武器はケムールアタックと触角からの消去液、観覧車投げ。

ザラブ星人(男性)
メフィラスの配下。メンバー内最年長らしくところどころジジくさい。

性格は狡猾・・・なはずだがマヌケ。

武器は怪音波と指先からのエネルギーバルカン。
奥の手でにせウルトラマンに変身し、フェイクウルトラ水流とフェイクスぺシウム光線を放つ。
[裏設定とかEtc.]
久々に書き込ませてただきますが、これから宜しくお願いします。
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刹那的なその光景に、誰もが息を呑んだ。あの怪獣王が、地球最強の怪獣・バードンを一撃で熨したからだ。
流石は地球を代表する百戦錬磨の怪獣と云った所か。

「な、何をしてくれてんですか、ゴジラさん!女性相手に手荒な真似は―――」
「しょうがねぇだろ、こうでもしないと彼奴は止められん」

少し手荒だったがな、と付け足すと、今度はバードンの落ちた地点に近づいてゆき、徐に投げかける。

「ちったぁ目が覚めたか?トリのお嬢さん」

折れた材木の中でバードンは両目のみならず頭上にカラフルなひよこを飛ばしており、しかもいつの間にか擬人体に戻っている。

「う〜……」

外見上は大きな傷の類はなかったものの、やはり灰にまみれたせいでちょっと煤けた箇所が痛々しい。
それを見て、ますますラドンの表情が蒼くなってゆく。

「ほ、ほら、早く謝った方が良いですよ!何時貴方も頭燃やされるか…」
「判ってるよ、そん位。オーイ、大丈夫か?」

呼びかけつつ、擬人体に戻ったゴジラの手が軽くバードンの頬をぺちぺちと叩く。すると、苦痛で閉ざしていた双瞼が小刻みに震え、やがてゆっくりと開いてゆく。

「か、怪獣王…アンタって奴ぁ…」
「ま、ま、悪態は後にしな。で、何で暴れてたんだ?」

大体の原因は、どうせラドンの悪癖が大半の原因だろう、と心中で結論を出す。そして案の定、バードンは痛む頭を摩りながら、彼の近況を話し始めた。

「アイツったら、アタシと云うものがありながら所構わずナンパしまくるんだ。しかも年下限定で見境なくだよ?リトラとか、アタシの知り合いの怪獣には勿論、触手の生えた邪神とか、挙句には女顔の男にもちょっかいかけるわで……」

ぽつりぽつりと吐露してゆく内、次第にラドンの顔が先ほどよりも一層青ざめてゆく。勿論それらを聞いていた一同も呆れと同時に憐みを感じていた。

「なぁ、何時もアイツは種族問わず女性を引っ掛けているのか?」
「そうなのよ…ラドンさんに代わって謝るわ」

ぺこり、とモスラに頭を下げられ、ガメラは何とも言えない微妙な表情を浮かべる。
そして同時に、地上での惨事を見てため息を吐いた。

「しかし、あのバードンとやらもやってくれたな。この有様じゃ、元の状態に戻るには数年掛かるぞ」

流石にアトランティスの守護神といえども、一度滅ぼしたモノは元には戻せないのだ。それはトトも同じ事で―――

「お姉ちゃん、何とかならないの?」
「……無理だな。まさかレギオンに頼む訳にも「大丈夫、私がなんとかするわ」

ガメラの言葉を割って、今度はセラフィが会話に入り込んできた。
[裏設定とかEtc.]
ネタ考えてて遅れました。そしてこの後、再生タイムです。そして、果たしてトリ同士の喧嘩は治まるのか?
18 通りすがりのセミエビ
「大丈夫なのか?」

「屋久杉から得た新たな力で、自然を蘇らせることが出来るんです。とりあえず、見ていてください。」


セラフィはふわりと舞い上がると、羽から緑に輝く鱗粉を振り撒き始めた。

すると焦土と化していた周囲に緑が蘇り、瞬く間に元の自然に戻ったのだった。

その力に、一同から感嘆の声が上がったのだった。


「一段落したところでラドン、今回の件ははっきり言ってお前が悪い。」

「は、はい・・・・」

ラドンはすっかり憔悴しきった様子だった。

「今までナンパしてきてすみませんでした・・・・」
未だに怒りの収まりきらぬバードンに弱弱しく土下座をしたのだった。

「ラドンはこんな感じだが、お前はどうなんだ?」

バードンはしばらく考えこんでいたが
「・・・・今回は許してあげるけど、次からはタダじゃすまないからね?」

とりあえず、騒動の方は何とか片付いたのだった。


「それにしても、招待状を送ったのは一体誰だ?見かけない奴から受け取ったのだが。」

「そうねえ・・・・」

サバイブの一言を聞いて、モスラは改めて招待状を見返した。

「差出人はメフィラス、という人らしいけど・・・・」


「メフィラスとは、私のことだ。」

声の聞こえた方に一同が向くと、黒の燕尾服を着た男性が従者らしき者を三人従えて立っていた。

従者は、紛れもなく招待状を渡した者達だった。
[裏設定とかEtc.]
メフィラス一行登場
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表情こそ穏やかだが、その裏には何処か得体の知れない雰囲気が満ち満ちていた。
勿論、それは彼の連れている従者も同じ事で―――。

「ど…何方ですか?」
「初めまして、諸君。私はメフィラス星人と申す。そして此方がバルタン星人、ザラブ星人、ケムール星人だ」

「は、はぁ……」

名前はともかく、何れも地球に住んでいる上で出会った事のない者達だ。

「ところで、今日旅館は休みか?」
「へ?招待状?」

何の事?と言おうとしたが、その前に一同の目線が自らの体にチクチクと刺さる。理由は勿論招待状の事だが、それ以前に異性を引っ掛けようとしたシワ寄せが来ているのだろう。

「い、今メガギラス達を「その必要はない。どうやらあちらのお友達が連れ戻してきてくれた様だ」
「は?」

直後、不意に影が差したかと思うと、上空から喧しい羽音と年端もいかない少年の声がした。
空を仰ぐと、そこには銀色のUFOと、何故かそれから生えている触手に繋がれたメガギラスがじたばた暴れていた。

「何だよー、折角アンタと組んで王国作ろうと思ってたのによー!」
「それは仕事が終わってからにしなさい。ほら、大人しくしないと貴男の同族も液体にしますわよ?」
[裏設定とかEtc.]
メガギラス、自らと同じ目的を持つオルガを口説こうとしたら「余計なお世話」だと言われ、逆にとっ捕まった様です
20 通りすがりのセミエビ
王国を作りたいとはいえ、同族もろとも訳のわからない液体にされてはたまらない。

「・・・・わかったよ。」
と、苦虫を噛み潰したような顔で折れたのだった。

「お客様は長く待たせない方がいいわよ、失礼ですし。それでは御機嫌よう。」

オルガの円盤は空の彼方に飛び去って行ったのだった。


そんなこんなでメガギラスは部屋へと一同を案内していった。

そして今、ゴジラとメフィラス一行は机を隔てて向かい合っているのだった。


「で・・・アンタ等が俺達に招待状を送ってきたのはどういうわけなんだ?」

ああ、その事か。とメフィラスは語りだした。


「私は君たち同様、この星が大好きだ。私の星から見ているうちに、この綺麗な星が欲しくなったのだよ。



「そんな回りくどく言わず、素直に地球を奪いに来たと言えばいいだろうが。尤も、そうはさせないがな。」

少々粗雑なサバイブの言動を耳にしても、メフィラスは穏やかな笑みを浮かべていた。

「私は紳士だ。力づくで奪い取るような真似は私の主義に反する。そこで、君たちから了解を得たいと思っているのだよ。」
[裏設定とかEtc.]
間が空いてしまいましたが投稿します。
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「「了解?」」
「そうだ。簡単に言えば、私に地球をあげますという一言だけで良いのだ」

何てシンプルな…とは思ったものの、思わずゴジラ親子は我に返った。
それを言ってしまえば、忽ち地球はコイツ等の物となってしまう。勿論、それは異星人の介入を簡単に許すという事だ。

そんな恐ろしい契約を簡単に交わす訳にはいかない。一間置いてゴジラ達は目を合わせると、声もなく頷いた。どうやら同意見らしい。

「…悪いが、断る」
「俺も」

返ってきた言葉にメフィラスは目を丸くするも、やはり柔和な笑みを浮かべて商談を続けた。

「そう意固地になるな。今や地球は人類の手の施しようがない程のダメージを受けているのだろう?だから我々に任せれば…」
「アンタの言う通り、確かにこの惑星には色々と不完全な部分はある。だが、今の所はお宅等の世話になる程に落ちぶれちゃいないんでね」

きっぱりと言い捨てた直後、さっさと帰れと言わんばかりに手をヒラヒラとやった瞬間、「ピシッ」と何かがひび割れる音がした。
見ると、メフィラスの手は湯のみを割らんばかりにギギギと握り締めており、小刻みに肩を震わせていた。
[裏設定とかEtc.]
断られたせいで、この後メフィラスブチ切れの予感…ブログ※の返信はまた後日に(ペコリ