1 真鍋京子

喜劇・三大怪獣地球最大の決戦02

(前回のあらすじ)

ラドンがナンパして彼女(伝説のミスターファイヤーヘッドの張本人)に『ランランルー』にされるわ、インファント島はカチャーシー大会と化すわ、久々登場の龍鬼(昭和キングギドラ)は酒盛りに参加してまったりしてるわ………………


ゴジラ
『収集つくのか?』

村井(昭和ゴジラ)
『付かなければ話にならんだろう』


果たして、三大怪獣、決戦の行方は!?
(その前に約二名がレイオニクスバトルとか言っておりますが……)
[裏設定とかEtc.]
とりあえず、続きは後ほど
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ガンッ!!
崖下で鈍い音が上がり、粉塵が上がる。

「うっ…ぐ…!」

地球怪獣が。此処まで儂をコケにしてくれるとは…どう落とし前を付けてやろうか。
幽霊のはずなのに痛む体に鞭打ち、辛うじて立ち上がった瞬間、背中に衝撃を感じた。


「グハッ!」

一体何が?と思考が現実を判断する内、上からゴジラの怒号が飛んできた。

「コレはラドンの分!コレはテメェが散々傷付けてきたラーバの分!」

“分”毎に数のみならず岩の大きさまで変化している様な気がするがそれはさておき、ふと糸越しにも見える程、視界が暗くなった。

―――何だ?曇ったか?


しかし、実際には

「ゴジラ、それはちょっとやり過ぎでは…」
「おじさん、無茶しちゃダメだよ」

何故かラドンとラーバがゴジラを説得している。というのも、彼が抱え上げているのは
並のキングギドラ一匹丸々収まる程の巨大な岩だったからだ。勿論重さは桁違いなだけに、ゴジラは重さをこらえつつ辛うじて持ち上げている。


「し、心配すんな…今すぐ奴を此処で眠らせて…どわぁ?!」

ふとした弾みでバランスが崩れてしまい、岩が転げ落ちてゆく。
勿論それが行く先は、龍鬼の元に他ならない。
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一層影が暗くなり、同時に此方に転がってゆく岩雪崩の音に気付いた。


「く、来るなぁ!」

例え幽霊でも、アレを食らえば一溜まりもない。それどころか直撃しようものなら本当に封印される。
そしてそれが尾を潰しかけようとした途端、龍鬼は虚空へと飛び立っていった。

「小童共、覚えてろー!」

悪態を吐きつつ無様に逃げてゆくその後ろ姿に、怪獣のみならず民衆までもが次々と歓声を上げる。

「ハッハー、ざまあみろ!」「とっとと宇宙に帰れ!」「ゴジラ、GJ!」「二日酔いには気を付けろよー!」

「余計なお世話じゃあー!」

追い討ちの言葉が響き、即座に龍鬼の怒号が飛んだかそれはさておき。
宇宙からの脅威は去った。それに安堵したのか、三匹の怪獣達は勝利の雄叫びを上げていたのだった―――。


‡‡‡
[裏設定とかEtc.]
漸く怪獣side終了です。次回は…そちらが沖縄ブームって事で、「モスラ2」をお願いします(ペコリ) そして、いよいよラストです
28 真鍋京子
羽田空港内・VIPルームにて。
事件も解決し、王女も素に戻ったわけで、帰国と相成る訳だが-------


何故かムウ帝国皇帝の衣装で、ゴモナルド塚本を抱えて座っていた。


インタビューに付き添うカナイは、王女相手に仕事をこなす。


「王女様、帰国される前に一言お願いします」

「…………にふぇーでーびる、はぶでーびる」


……………………………


王女のお世話役である女性が、眉間に皺を寄せそっぽを向いた。


「知らないわよ、沖縄弁なんて…」


いつの間にか生きていた、ムウ帝国の角アリ守護神である。

王女はそんな守護神の様子なぞ気にも留めず、マスコミ陣の中にいる進藤新雷を見つけた。

新雷は、呑気に『なないろマブヤー』を口ずさんでいたが、王女の姿に気づくと、ゆたっとした笑顔を見せる。
[裏設定とかEtc.]
ゴジラ鬼すぎる判りましたHDからモスラ2焼かないとなぁ…
29 真鍋京子
王女は新雷の顔を見上げると、ゆたっとした笑顔を返した。


「進藤さんには、三度助けられた」

「三度…?」


王女は、ちびっ子のように頷き、どこで助けられたかの説明をしようとするが……殆ど忘れていた。

泣きそうになっているところへ、新雷が王女の頭にそっと手を置く。


「後で、飛行機が落っこちた場所で『マブイグミ』しようね〜」


************


こうして、王女を乗せた飛行機はサルノ国へ。
そして一方、小美人を連れたラーバはインファント島へと帰っていった…


30 真鍋京子
※終了後。


楽屋にてメガロ(タクヤ)とキングシーサー(カナイ)の二頭は、モスラレオ(璃緒)から、刷り上がったばかりの台本をもらっていた。


「モスラ2?」

「舞台は石垣島

「そー。石垣島って僕そんなに詳しくないんだけど…シーサーくんならば判るよね?」

「石垣島かぁ……本島と離島はまた違うからね〜
美崎牛はおいしいって聞いたけど。あとは『ゲンキクール』っていう…」


「それを、この子にも教えてあげて欲しいんだけど…」


と、璃緒が二人の目の前に掲げた赤い塊。
それは、南国にピッタリのキャラクターで『小さな英雄』である。


【はじめまして…ゴーゴのかわりに、ボクが出ることになって…
あ、あの時はグランデさんがご迷惑を…】



と、とりあえず挨拶を交わし衣装合わせも済ませ、次回作への準備が着々と進むのであった…


おしまい。
[裏設定とかEtc.]
年をまたぎつつお疲れ様でしたしかし沖縄繋がり…ありがとうございます!ネタが固まり次第投下させていただきます。ちなみにピグモン初登場大丈夫かな