1 真鍋京子

喜劇・ゴジラ対メガロ

※回を重ねて3回目。
皇さんとこのメガ&ガイと、ウチのガイ&メガの名作コラボです。


・陣川タクヤ(メガロ)
坊ちゃん育ちで、天然ボケの駆け出しレーサー。


・伊吹大作(ガイガン)
メイン昇格おめでとう!の発明家。
お約束通り、タクヤを溺愛してます。


・伊吹三二良(ミニラ)
言わずと知れた、ちっさいの。
余所様に預けられて大丈夫か?

・ジェットジャガー(本人)
自称『イケメン』の電子ロボット。
共演者が共演者なだけに波乱の展開がーーーーー
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「成る程……こりゃ行かなけりゃならんな。」
「そういう事!さ、早く。」

と、何故か謎のジェスチャーを取り始める。何だか昔流行ったパラパラみたいだ。

「……何だそりゃ。雨乞いの祭りか?」

がびーん……。“カモン”の合図だったのに、全く理解されないなんて…ジェットジャガーは再びがっくしと膝を着いた。


そこへ、家からミニラが本を片手に出てきた。

「お父さーん、あのね、この話がね……って、誰?」
「あぁ、ジェットジャガーさんって人。何か雨乞い踊りが特技らしい。」

と、ジェットジャガーに目をやると、今度は彼の周りにだけ凄まじい暴風雨が降っていた。

「あー判った判った!さっきの事は撤回するから!な?代わりにミニラがアンタのサイン欲しがってるから。」
「………ホント?!」

忽ちジェットジャガーの周りは晴天になり、立ち上がってミニラの手を取った。

「応援よろしくね、ミニラくーん♪あ、これ…」

懐からサインペンを出し、目にも止まらぬ早さで本にサインを書き始めた。
[裏設定とかEtc.]
ジェットジャガー氏、さりげに騙されてます
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「あ、あのー…「はい、大事にしてね!」

本の表紙には、確かにジェットジャガーのサインが書かれてある。
そんなこんなで商談が成立したゴジラはミニラをすっと一瞥した。

「ミニラ、オレはちょっと出なければならん。その間、アンギラスの所に行け。」

ゴジラにそう言われ、ミニラはコクリと頷いた。

「さぁて、行きましょうか。」
「あぁ。じゃ、ミニラ、後は頼む。」


父親がジェットジャガーというロボットに連れられる中、残されたミニラはぽつりと呟いた。

「コレ…アンギラスさんから貸してもらった本なのに……」

読み方はとにかく、字が格好良いからまだ良いか、と思い、ミニラはその場を後にした。


かくして、奇しくも宇宙&地球にて二大怪獣の召喚は成立した。

†††

その頃、騒ぎが増す中で大作達は───。
[裏設定とかEtc.]
話は緊迫の方向へ───
88 真鍋京子
一触即発の状況にも関わらず、三人は研究室に戻っていた。


「本編じゃ、骨董品の帰りを待つ展開だからな」


と言いつつ。


「ほれカブトムシの兄ちゃん!ぎょうさん食べんと、そこの『腹ノコギリ』みたいにでっかくなれへんぞ〜」


ーーーーーーーーーーーーーーー。

なぜか、三人の目の前には『おでん』がある。

しかもーーーーーーーーー


「おい『トゲオヤジ』!冷や酒追加だ!」


何故か、大作は出来上がっていた。
89 真鍋京子
一方タクヤは、目の前にだされた『おでん』の匂いを嗅ぎながら、少し警戒している。


「おっちゃんのおでん、おいしいよ〜」


ちびっこが、ふうふう言いながら頬張っている様子を見、やっとおでんに手をつける。


が。


タクヤが、うっかり口にしたのはーーーー


『ぎゃうんっ!!!!』


「どーしたの!?」
90 真鍋京子
「タクヤっ!?」


傍らの三二良、瞬時に酔いの醒めた大作が、慌ててタクヤに駆け寄る。

安義ーーーーアンギラスはすぐに、タクヤに『氷』を渡した。


「ほれ、放り込んだら、辛み治まるからな!」


大量の氷を口に放り込み、ようやく『辛さ』が消えた。
大作にしがみつく、涙目のタクヤ。
何故か、ピスピスと鼻を鳴らしている。


(ショックで『犬』に戻ったんだな)


涙目のタクヤを抱え、宥める大作。
一方で安義は、感心したように頷いた。


「兄ちゃん、チャレンジャーやなぁ!」


タクヤーーーーメガロは『辛子の衝撃』に、かつて『地熱ナパーム弾』を飲み込んだ時の事を思い出した。
[裏設定とかEtc.]
そろそろ次立てます。しかし多いな今回;