97 肥後の虎
補強もなし!? 番長・三浦に逃げられ虎ギブアップ 横浜・三浦大輔投手(34)のFA獲得に失敗した阪神フロント陣が投手陣について、「『補強なし』も含めてこれから検討する」と事実上の“ギブアップ”を示唆した。真弓明信監督が就任当初から「戦力になる投手は1人でも2人でも欲しい」とリクエストしてきた願いが裏切られる可能性も浮上。果たして次善の策は浮上するのだろうか。
三浦にかけたアタックが成就しなかった沼沢正二球団本部長が1日、投手補強の手詰まり感をこのように表現した。
「次善の策? まだ進路が決まっていない。FA選手で行くのか、外国人で行くのか、限られてくる。『なし』というか…。現在いる中から作っていくことも考える。先発への転向があがっている久保田とか、阿部とかね」
希望を込めて具体名を挙げてみせたものの、現有戦力で優勝を目指せというのも、急きょ就任を要請された真弓監督にとっても酷な話だろう。特に先発投手陣の窮状は顕著だ。
今年、最もイニング数を投げたのは162回1/3を投げた下柳。安藤と岩田も規定投球回をクリアしたが、来年41歳となる下柳を超えるローテーションの軸はまだ現れてこないのが現実だ。
昨年、去年と続けてメジャーリーグから獲得したボーグルソンとアッチソンも結局、ローテに定着できずじまいで、助っ人投手で補うこともままならない。
そうした事情を深刻に受け止めているのが坂井信也オーナーだ。
「優勝を逃して新しい監督を迎えたところで、思うように補強が進んでいないのは自覚している。こちら側の痛手は伴うが、トレードについてももう一度可能性のある選手を見直す必要もあるでしょう」と、戦略の練り直しに緊急会合を開く必要性に言及した。
「南(信男球団)社長は球団職員に、愛読しているという佐々淳行氏の著書を勧めて危機管理の大切さを訓示している。ところが、今回の三浦のFA問題では、まさに球団幹部の危機管理能力が試される」(球団関係者)と球団内でも危機感を露にする声があがっている。
果たして、幹部は限られた選択肢の中で、真弓監督の要望に添う答えを弾き出せるかどうか。このままでは、以前のトラに戻りかねない。
2008年12月2日 16時43分 夕刊フジ
三浦にかけたアタックが成就しなかった沼沢正二球団本部長が1日、投手補強の手詰まり感をこのように表現した。
「次善の策? まだ進路が決まっていない。FA選手で行くのか、外国人で行くのか、限られてくる。『なし』というか…。現在いる中から作っていくことも考える。先発への転向があがっている久保田とか、阿部とかね」
希望を込めて具体名を挙げてみせたものの、現有戦力で優勝を目指せというのも、急きょ就任を要請された真弓監督にとっても酷な話だろう。特に先発投手陣の窮状は顕著だ。
今年、最もイニング数を投げたのは162回1/3を投げた下柳。安藤と岩田も規定投球回をクリアしたが、来年41歳となる下柳を超えるローテーションの軸はまだ現れてこないのが現実だ。
昨年、去年と続けてメジャーリーグから獲得したボーグルソンとアッチソンも結局、ローテに定着できずじまいで、助っ人投手で補うこともままならない。
そうした事情を深刻に受け止めているのが坂井信也オーナーだ。
「優勝を逃して新しい監督を迎えたところで、思うように補強が進んでいないのは自覚している。こちら側の痛手は伴うが、トレードについてももう一度可能性のある選手を見直す必要もあるでしょう」と、戦略の練り直しに緊急会合を開く必要性に言及した。
「南(信男球団)社長は球団職員に、愛読しているという佐々淳行氏の著書を勧めて危機管理の大切さを訓示している。ところが、今回の三浦のFA問題では、まさに球団幹部の危機管理能力が試される」(球団関係者)と球団内でも危機感を露にする声があがっている。
果たして、幹部は限られた選択肢の中で、真弓監督の要望に添う答えを弾き出せるかどうか。このままでは、以前のトラに戻りかねない。
2008年12月2日 16時43分 夕刊フジ
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