月いろの手紙 置き詩版

須臾〜temporary〜
　
このひとゝきのために

逢へぬ二十日が在ると

信仰させる君の横顏の


そのまたゝきのたびに

醒めぬ妄想症に搖れて

運命さへも過る夕暮れ
　

動く
動く
震源が動く

動く
震度が動く

動く
人が動く

傍観者は語る
　
食べるのに困るような貧困でない限り
そうだね、現代人とやらをする限り
暮らしに不自由はあっても
さほど不便はない

そんな出がらしのお茶みたいな環境に
多くの人は行先を無くして
夢を見なく　見れなくなってる
資産(富)とやらより心の豊かさにおいて
貧しくなってる

寂しいことかもしれないね
悲しいことかもしれないね
だけど長い目で見れば至って正常
自然の摂理です
命、ただただ増やしていけるほど甘くはない

これより先の世
あるものにおいては今より優れ
あるものにおいては失い廃れ
時間の流れに対応してく

急激な発展を遂げた今だからゆえの悩み
もっとずっと悩んで種の繁栄を
そう未来にはまだ余白があり
この世界には機能を追加できるだけの余地がある

なんてね
　

歌えば
歌を知ることは
生き方を知ること
自分は
自分の生き方しか選べない

だから
歌を知ることは
生き方を知ること
歌を歌えば
その時間だけ
別な自分になれる

風
若葉たち
左へ右へ
春の歌