╋恋文╋


クラウド
憶えている。
生憎と記憶力は悪くないんだ。なあ、あんたは憶えているか?だいぶ時間は経ってしまったけど約束したラブレターを渡すよ。

あんたと過ごしたひとつひとつの夜は…今もこの胸にある。どの時間も俺には眩しいくらいに幸せで、思い返すだけで呼吸が詰まるんだ。
甘い食べ方を教えた。全てを巡ろうと笑った。取るに足らないものを、大事に包んでたよな。待ち合わせ勝負だなんて言うくせにあんたはいつも俺より遅くて…悔しそうにしてる様子がおかしかった。観覧車デートをしたことも、年の変わり目を一緒に跨いだこともあった。風が強い日は飛ぶなと心配して、雨の日には転ぶなと心配して…。鮮やかだった。くるくる変わるその表情のどれもが俺を惹き付けた。

あんたは…この世界で俺が初めて、心から大切にしたいと思った相手だ。

幸せだったよ、とても。あんな終わり方をしたが、あんたは…幸せだったと笑ってくれるだろうか。

…この声はもう、あんたの名を呼ぶことはないだろう。2人で過ごしたソファーも埃が積もって、獣の瓶も曇ってしまった。
なあ、俺はあの頃より上手く伝えられているかな。柄じゃない、か?…そうかもしれないな。

いつまでもあんたが笑っているように。拙い祈りを込めて。
これが俺から送る最後の手紙だ。…有難う。
ティーダ
多分忙しくてこういう場所は見てないと思うから、ちょっとこの場を借りるッスよ!
たまにはこういうトコで惚気ってのやりたいからな。

とにかく大好きなオレの___。
こんなに長くオレと付き合ってくれて、あの時に縁を切らなくてよかったってずっと思ってる 。
毎日毎日、___のコトばっかり考えちゃって、大好きな気持ちがあふれそうになって、たまにはオレだけの場所でその気持ちを出したりして。そうでもしないとこの気持ちを全部ぶつけたくなるんだ。
こんなに___が大好きだから時々自分が気持ち悪くなるくらいなんスけど、___は受け止めてくれるよな。
こんなに最高な恋人、他に誰一人としていないッス!だからこれからも、どうぞよろしくお願いシマス…ってな。

いざ書き始めると、好きすぎて何から書けばいいのか分からなくなるって……オレは成長してない…ッスね……。
のーばらっ。大好きッスよ!愛してる。
ザックス
昨日の夜…あ、日付け変わっちゃったからもう一昨日の夜か。
俺のサプライズラブレター作戦だ〜いせ〜いこ〜!!ってね。
愛の篭ったラブレターに追い討ち掛けられるって何言ってんだろ?


まっ、そんな俺の気紛れにちゃ〜んと言葉をくれるってんだから俺の嫁さんは本当に可愛いよなぁ。
ははっ、どうせバカですよ。朝起きて真っ先にお前の顔見れるの…結構幸せなんだからな。それだけで一日頑張れちゃうってね!


責任。ちゃ〜んと取りますって!
つーかさ、責任取らせてよ。

一生俺が守るから…
一生傍に居るから…
一生独りにしないから…
一生幸せにするから…
一生誰よりも愛するから…


…ね?誰よりも愛しの俺の嫁さん!
ヴィンセント
何年が経つか。
運命を変えるような…いや、そんな大きな話しでは無い。些細、な出来事に囚われてお前のメッセージを聞いたを最後、電話を水へ落とした。

元気にしているか。お前の事だ。また1stの奴等にハメられては居ないか。

会いたい、まだ、忘れられない。
そんな甘い事を考える間も無く忙しい日々を送っているよ。

…ありがとう。そしてすまなかった。元気でやってくれ。
ファリス
ここ数ヶ月、ずっと連絡つかずのアイツへ。
恋文なんて柄じゃないのはわかってる。でも今回だけは。

お互い忙しいんだろうから音沙汰がなくてもしょうがないと割り切ってるつもりだった。
時々おまえの連絡先を見ると、どうしてるんだろうって少し心配になる。
一応俺からも声掛けようとは思ってたんだぜ。
暴露するとだ、こっちから声掛けてしまえば実は寂しがりだって事、おまえにバレちまうだろ。それが恥ずかしんだ。…笑いたきゃ笑えよ。

……なあ、元気にしてるのか。ちゃんと飯も食ってるか?
またおまえと話がしたいよ。
自分の都合が良い時でいいから声くらいかけろ。待ってるから。
あんまり待たせやがったらおまえの背伸びぱんつは全て俺がいただくからな。…冗談だ。笑
レノ
狂おしい程お前を愛している