徳川家康
今迄に、無碍にしてしまった絆よ…ワシを貫き消してしまえっ、この手に紡げなかった絆達よ…ワシを赦すな、甘やかすな、鋭く光りワシの心を、心の蔵に突き立てろ。
……そうでなければ、もう前には進めないんだ。全てを閉ざせ、天下を取り日ノ本の安寧を導くまで!だから、最後の絆を、最後の友を…守るんだ。

決めたんだ、――……守るんだ、心も絆も全部。だから乗り越える、忘れはしない…だが、友として在りし日のお前はもう居ないんだ。遮るな、ワシの光を、未来への絆を。

さようならだ、親友よ…もう、語ることがない事を願うよ。
前田慶次
愛してるって言ったら‥二度と逢えないような気がして言えないでいる俺はとんだ臆病者だな。
俺から文を出したらアンタに迷惑だと思っちまうんだよなぁ。アンタの心に俺はとっくの昔に居なくなってるのかもしれないからね。それにこれ以上文を送り続けることによってアンタを縛り付けているような気になっちまうんだ。
だから‥俺からは送らないよ。これで逢えなくなることになろうとも…‥覚悟はしてる、つもり。

でも、出来ることなら…もう一度だけその腕に抱き締められたいな。
長曾我部元親
愛して欲しいと、願った奴に限って掻き消えちまう。そんなにがっついてンのかね、俺ァよぅ。
…あんたの事が好きだよ、紛れも無く。屹度心にゃ届きゃしねェんだろうが、其れでも言いたくなる。
好いた相手に好きだと伝えンのは、そんなに悪ィ事か。
柴田勝家
…やはり、私に色事など向いていない。