真田幸村
全身から血の気が引く感覚。

指先が酷く冷たい…懐かしいと思う心とは裏腹に、やはり深層では貴殿を恐れているのか。

…ただ、赦されたのなら其れだけで。
伊達政宗
こんなにも早い幕引き。
正直、夢にも思わなかったぜ。


昔々を思い出して勝手に凹んでる。
ザマァねえ。頭を鈍器で殴られたような衝撃。防ぎ様が無かった。諸に食らっちまったらしい。眩暈が止まらねえが仕方ねえ、いつもの事だと自身に言い聞かせて幕を閉じる他術はねえんだ。It'll be all right, 直ぐに慣れる。


大丈夫、大丈夫。
何も、…焦る事ァ、ねえ。
真田幸村
月の満ち欠けが如く移り行く我が心。此の手の内に在るものだけで何故満たされぬのか…何故、焦がれてしまうのか。何れ程愛されようと、此の胸の空虚は埋まらぬ。ただただ、苦しさに喘ぐばかりだ。
竹中半兵衛
きっと悟られてしまうだろう。まあ、見ぬ振りをしてくれないかな。

とても大事なものを失くしてしまった。…この世に一つしかなかったものだ。これで良かったのだと、思わねばならない事も承知している。

幸せだった、と。