猿飛佐助
どんな励ましよりあんたの遺した一通が俺様の我儘を聞いてくれた最後の一通が俺様を今でも元気付けるなんて知らないだろまだ思い出すなんてまだ思い返すなんて思わないだろあんたを嫌えてないなんて、
わからないだろ?
俺様にだって、わかんないのさ
石田三成
望むならばまず先に、言葉と成して発するべきだ。
何も言わずとも察せなど…最早恋仲でもない相手に、そこまでをする義理はない。
伊達政宗
別れも出逢いも、結局刹那的なもんだ。その時々が終わりゃ素知らぬ面してまた希求するもんを探しにいく。最高で最悪になった九月も、もう終わりが近い。
そのさっさと移り変わっちまう一瞬に置いてかれた間抜けは、どうなるんだろうな。

二度目だからか知らねえが比較的落ち着くのも早かった。奇跡なんじゃねえか、なんざ馬鹿げた事を思ったのも今じゃ夢だったんだろ、で片が着いた。
But,文を整理して、お前の香の残骸が出てきやがった。ついてねえにも程があるだろ。蝉の声も少なくなった、香りは部屋にゃしねえ。その中で一人、首を飾る月を眺めて眠る。

正解だ、馬鹿野郎。お前は俺と離れて正解だった。こんなに面倒くせえ男に縛られるなんざ、俺だって遠慮する。
次は間違うなよ。お前は幸せになれ。その世界に俺が居なかろうが、三日月が失せようが、お前は前を向けば良い。
長曾我部元親
あんたの気持ちは相も変わらず、だろ?
一度振られた身、其れでも諦め悪いのが性分でな。
幾夜か体を繋げて愉しんだ日々も数々あるが…本音言えばあんたの心が欲しい、奪って閉じ込めて他者の目に触れさせなくねぇんだよ。あんたはそろそろ此の界隈から去り、俺を忘れるだろうよ…其の前に言葉の鎖で繋いで逃がしやしねぇー…卑怯と言われようが、もう一度気持ちを告げてやんよ。
拒みたかったら拒めよ、あんたから嫌われねぇ限り何処までも追ってやる。

はっ、報われねぇ恋心だと笑いたきゃ笑えや。
嗜好が此れ程合う野郎に出逢えねぇよ…あんたが誰より一番解ってくれると心算してんだ。
なぁ、独眼竜の姫さんよ…そろそろ覚悟決めろ、俺の腕に堕ちちまいな。

愛してるぜ……独眼竜。