残香〜yours〜
過去ログ101
2007/7/1 23:53
☆ナツメ花のような雨下を見続けていた
アスファルトに光る
光の粒を数えていた
闇の中に浮かぶ
小さな星のような粒を
いつしか目に溜まる涙さえ
そこに染み込んでいった
色を一つ知るたびに
上を見上げ
また下を向いた
色を一つ知るたびに
爪を一つ染め
そして眺めた
全てが彩りを抱え
掌を空に翳す勇気を
いつしか目に溜まる涙さえ
静かに消えていった
雨が降っている
両手に抱え切れぬほどの雨が
私の掌に咲く
花よりもなを
鮮やかな花のような雨が
私は見上げ
散る花を見上げ
花に濡れ
涙に濡れることをやめた
2007/7/1(Sun)23:53
HP
☆Ηапаにぎれば塵になり
のせれば羽になり
洗い尽くされたガラスのように
輝きをなくしていく炎
まるで水分が抜けきった植物のように
精魂込めて練り上げた虚像
冷気に晒されて研ぎすまされる願望
それは按摩の見た乳房だろう
夜に紛れた死角も
寝息色の朝日で我に返る
四時に崩れる砂の腕
2007/7/1(Sun)18:05
HP
☆なでしこ88号夕涼み。風鈴が
風になびいて
音奏で
空にうっすり
藍が走り出す
パタパタ、うちわ。
チリリン、虫の音。
スイカの種
天まで届けと
飛ばしたら
おでこにペタッと
くっついた
縁側、夕涼み。
気分は、夏休み。
2007/6/30(Sat)23:10
HP
☆リアルマン獅子を起こすな真実の検索結果 獅子に扮した猫は何かを悟り 眠りに着いた
猫は怒ると獅子に扮して度をわきまえぬ
猫は 寝子 なる語源から始まった
寝かせておくれ‥
想いと思いをあの時の儘に…
この儘 夢の中に
2007/6/30(Sat)22:00
☆灯台森に生きる森に守られて生きる
私は子供の頃から
観音崎の森に
生かされている
暑さを凌ぎ寒さを凌ぎ
ここは
国防の名の下に
要塞化された
森に守られて生きる
私は海風に誘われて
観音崎の森と戯れる
空気のうまさ
沢山の花と木
そしてレンガ道
森に守られて生きる
私は子供の頃から
歴史の息吹と共に
生かされている
砲台から
火を吹くことは
無かった
でもだから
自然が守られた
時代の道標忘れずに
私は東京湾の
未来を生きる
2007/6/28(Thu)20:55
HP