殘香〜yours〜
過去ログ380 2010/6/26 13:50
☆平井蓮華
紫陽花
雨粒を受けて
日に日に移りゆく色彩
昨日よりは色濃く
今日よりも鮮やかに
どこかもの悲しく
けれど美しく咲き誇る
移りゆく彩を
人は儚いもののように
過去を惜しまずに
現在だけ望むような
軽薄さを詠うけど
花には預かり知らぬ事
2010/6/26(Sat)13:50
☆
Loss Time
風に舞う雨が激し過ぎて
傘が刺せない程になる
突然過ぎる爆弾低気圧に
愛は悲鳴を上げていた
ちょっとした想いの落差の大きさ
知らぬ間にこんなに開いていて
誰を責める訳じやないけれど
二人の愛の残り時間がもう
いくらもない事 解っていた
先のない愛を繋ぎ止める
ギリギリのラインで立ち止まる
引き返すのなら 今より他にはない
手遅れになるその前に
勝ち負けなんかじゃ測れやしない
愛は譲り合うものだと気付いたから
ムキになってゴールを決めるような
力任せの強引過ぎる愛
もういらない事 解っていた
時間切れでロスタイムに入る
この愛を辞めるか続けるかの
最後の決断を迫られる時
どうせ決まらぬゴール 未練もないけど
このまま終わりになんてしたくはない
もう終わる恋と解ってても
最後にせめてゴールラインを割る
今更無駄だと 解っていても
2010/6/26(Sat)0:33
HP
☆哀
Dear...
空気のよう
貴女の存在。
いつでも
傍に居るような。
それは勘違い。
貴女
空気と違う。
想いなおす
｢貴女 愛しの恋人｣
罪深き
イブの
林檎より
甘く 甘美な誘惑。
のったが最後
逃げられない。
香のように
絡み付き纏い。
理性薔薇薔薇
本能まっしぐら。
甘い 甘い 甘い。
ほろ苦い。
貴女を
愛してる...
2010/6/25(Fri)11:29
HP
☆
何時か雨が
雨の記憶
渇いた大地が
薄皮を剥いで行く
癒えかけていた
記憶の傷跡の
瘡蓋を剥がして
不完全な傷口から
鈍い血が滲む
渇いた大地に
一滴の血がこぼれ落ちて
やがてそこに
大きな海が出来る
記憶の中に潜む
嘘も 本当も
リボ拡散して
全く違う
生き物に変わる
雨を失った大地は
別の記憶を与えられて
砂漠化して行く
あんなにも瑞々しかった
緑は消えてしまい
感情も 表情もない
渇き切った大地になる
植物は硬質の種を作り
何時か降る雨を
じっと待ち続けた
この大地が
また昔みたいに
緑の大地になる事を
願うかのように
2010/6/23(Wed)23:53
HP
☆理
彼岸へと 臨む腕に すくひ手を
清き調べも 目見えぬ夢ぞ
(現の徒夢)
2010/6/23(Wed)17:23
HP