殘香～yours～
過去ログ405
2010/11/7 23:58
☆彩 愛 美心、時々、晴 張り詰めた
空の糸が切れ
陽が射し込む
ずっと
抱え込んでいた
わだかまりも
雲が切れて
晴れて来る日もある
若かった頃は
あんなに
怒りで 周りが
見えなかったのに
歳と共に
怒る力も消えて
周りも 自分も
よく見えるようになった
あんなにも
正しい事だと
信じていたものが
自信揺らいで
流されて行く
それでも
何処かで
深呼吸したら
気持ちも
吹っ切れて
千切れた雲の向こう側
これからの朝に
晴れた空が
見えていた
2010/11/7(Sun)23:58
HP
☆彩 愛 美それ以上ないさよなら
告別式のような しめやかな顔
最後の別れの言葉を呟く
俯いたままで 目も合わせない
笑顔の欠片すら 零さない
黒い雨が降る 赤坂
行き場の無い エレベーター
行ったり来たりしている 私の心
それ以上ないさよならに
泣く事も忘れて 凍り付く
傘も刺さずに ズブ濡れのままで
一人ぼっちの心を 引きずる雨の中
修復不可能の 氷の彫刻
時間の経過と共に 悪化する
謝る気など 微塵も無い
溶けて流れたら 水の泡
白い霧に霞む 青山
キラー通りに 迷い込む
外苑の森も濡れる 冷たい涙
それ以上ないさよならに
潰れた心の 救急車
サイレンだけが 木霊する街で
盥廻しの想いは 誰にも救えない
―体と心が砕けて バラバラになる―
それ以上ないさよならに
意識を失って 倒れ込む
何も見えない 何処へも行けない
がらんどうの頭の中まで 雨が降る
2010/11/5(Fri)23:54
HP
☆彩 愛 美安全管理 安全第一
事故ゼロと
言うけれど
一度も
現場に現れず
自分だけ
一番安全な場所で
事務的に
話を始める
確かに
危険回避は
当たり前の事で
安全を心掛けるのは
正しい事だけど
それにしたって
本当の
現場の実情を
理解もしないで
話は出来ない事
上と下とでは
まるで
立場が違うから
お互いの事情が
噛み合わない
ズレた感覚のまま
上手く
安全管理なんて
出来はしないのにね
2010/11/4(Thu)0:14
HP
☆彩 愛 美幼馴染み
一緒に帰る道 河口に架かる
赤い大きな橋を渡って
商店街のアーケードを抜けて
公園のブランコで一休み
今日一日の出来事を話して
ただそれだけの時間
幼馴染みと言うだけでずっと
当たり前のように 何時も居た
廃線の錆びた線路 今でも残る
一両編成の電車
何度も乗った 懐かしさも今は
想い出の中だけの一コマね
何時の頃からか 子供ではなくなり
違う意識が生まれ
幼馴染みと言う壁の向こう
気付いてもらえない恋がある
まだ自分でも良く解らないけれど
たぶんこれが恋なのかなだなんて
ときめく想いを 抑えられなくて
幼馴染みの鎖に縛られ
進めない関係 そのままね
2010/11/2(Tue)0:35
HP
☆海音三ヶ月の軌跡ｰ その１ ｰ
久しぶりに夜を越えて、
「いい加減こっち向け」
そう言っても
いつかは迎えに来てくれる
それはＳという悪魔
お前を一番上から引きずりおろすと
息巻いたら空を舞い
どうせつまんないだろ、なんて無関心を装いながら
貴方ひとり想ってる
うつしよに飽いた夢見がちな乙女を
夜空に映えるその力が
いつでも見守ってくれる
お前はお前らしくあれ
私の存在がお前の心にあればと
この世にひとつの存在が囁いてる
ねぇ、わたしは何を最優先にすればいい？
と聞けば
君が辛い想いをしてまで頑張る必要はない
あと一週間と少しで楽園は見えるさ
私のことだけ考えていればいい
確か なのは ただ
一緒ならば(二人ならば)どうなってもいいくらい
好きだってこと
2010/11/1(Mon)17:20
HP