殘香～yours～
過去ログ412
2010/12/5 23:30
☆彩 愛 美 俺 崩れ掛けた 廃墟は
俺そのものだ
汚染された外界も俺だ
この上
何のために
どう言う理由で俺は
生き続けなければ
ならないのだろう
汚れて行く
水と空気と大地は
俺そのものだ
あの醜く灰色にくすむ
空も俺だ
俺の心は汚れ
悪を知り過ぎた
人のためにもならない
誰かを愛する資格さえも
ありはしない
この汚れた世界の中で
ただ
黒く染まって行くだけの
ちっぽけな存在
崩れてしまった廃墟は
俺そのものだ
汚染された外界も俺だ
2010/12/5(Sun)23:30
HP
☆莉音月日が流れるほど
たくさんの人と出合い
たくさんの人と別れ
手にしたものを、失っていく
はじめから
何も手に入れてなどいなかったのかもしれない
なんの不自由もないはずなのに
満ち足りないと足掻く私は
どこまでも強欲で傲慢で
空っぽだ
たくさんの人の手に触れて
たくさんの人の死を見看って
たくさんの涙を流して
それなのに
忘れてしまう
忘れてしまうことが怖い
忘れてしまった自分が憎い
生きれば生きるほど
知らされるのは自分の残酷さだった
無力で穢い醜い自分
救われたいとは思わない
どうして憎んでくれない？
どうして
ありがとう、なんて残さないで
何もない
何も持たない私に
2010/12/4(Sat)16:26
HP
☆彩 愛 美好きと言えたら
目を閉じれば沢山の想い出が割れない
シャボン玉の中に詰まって
上へ下へとほら飛び廻っている
掴めそうで 掴めない
すれ違う想いの中央分離帯が邪魔で
振り返るにも Uターンも出来ない
違う言葉なら幾らだって声に出来るのに
一番肝心な言葉が出て来ない
もっと素直な気持ちで好きと一言言えば
この想いも少しは違っていたのかな
去年の手袋が淋しく小さくなって
タンスの奥で丸まっていた
見付けてくれるのを待っていたように
隅に追いやられていた
永年経過で枯れて行く想い出にしたくない
鎖を付けてでも 引き戻したい
もっと簡単な事なんだと今頃気付いて
もしもだなんて言えない事だけど
ただ自分を偽らず好きと一言言えたのなら
このやるせない恋も変わっていたのかな
つい無意識の内に口に出る言葉
本音を隠せずに漏らしてしまう深夜
一番大事な言葉だって解っていたから
つい出しそびれて時期を逃してしまう
ただ一言耳元で好きと呟けたなら
きっと今の二人も違っていたのかな
2010/12/4(Sat)0:25
HP
☆チハル舞桜薄紅舞ふ
蒼空を見上げ
華やかに
潔く生くるが如く
命短き花よ
その語らひを胸に刻む
季節は去れど
心深くいきづきて
優しき花よ
淋しき枝に咲き誇り
枯れ果てつ
この世界を染め変へる
薄紅舞ふ
蒼空を見上げ
華やかに
胸の奥に生くる
2010/12/3(Fri)0:55
☆チハル彩-sai-風と戯れ 華やかに香る
微睡む時間
漂う世界に 夢絡ませて
忘れた想い 温めてあげる
風に頬寄せ 髪なびかせて
密かに熱く
蒼い炎 揺らしながら
遥か遠く 心よとどけ
～野崎はるか画伯 作品集より～
2010/12/3(Fri)0:54