殘香〜yours〜

過去ログ607 2014/7/24 0:50

☆彩 愛 美
早 蝉

まだ明け切らない 梅雨空の下に
早く出て来過ぎた 蝉達のように
見切り発車した ままごとの恋愛
ちゃんと育つとは 想えないまま

数少ない晴れ間の 僅かな機会を
活かして探せない 恋の行方なら

このまま一人恋愛のままで 何も出来ずに
消えてしまう運命を 受け入れて
それでも好きと 言えるのなら


世間知らずに 始まる恋愛
ナビも持たない ローテクな恋愛
経験値も少ない 未熟な恋愛
ちゃんと立つ事も 出来ないまま

数多く射る矢も 射るべき的を
何処にも見出せずに 居ると言うのなら

このまま果ててしまっても 仕方無いけれど
生きられる機会を 与えてくれて
最後に言いたい 有り難うと


恋とは呼べない 幼い恋心に今まで
付き合わせてしまって ゴメンね
今度また違う空の下で 逢えるのなら
その時はどうぞ よろしくね


苦しみだとか喜びとか 泣き叫んでも
どれ程声を 枯らしたとしても
恋しい青空は 見えなくて






2014/7/24(Thu)0:50
HP

☆音無詞 詩(元 小さな貝がら)
私らしく 私らしく
4年の月日
通った道程(みちのり)だけど
慣れたようで慣れない距離
会える日は
嬉しさと不安抱えて
電車に乗り込む

あなたに会える迄は
なんか張りつめた
気持ちの糸絡まりそうで
時計とにらめっこ

景色見ても
曲聴いても
携帯見ても
不安な気持ちは
落ち着かないまま

いっそのこと
あなたに会えたら
そのままあなたの
腕を掴んだまま離さず
全てを捨てたくなる

ダメな事だとは
分かっていても
あなたの優しさに
溺れてしまいたくなる

弱いね 私って
泣けないまま
甘えられないまま
我慢してた気持ちが
心の蓋を開けて

あなたに
私の全てを預けて
束の間の安らぎを
心に感じて
笑いたかったの
私らしく私らしく

☆By 音無詞 詩
2014年7月作☆
2014/7/23(Wed)7:51
HP

☆彩 愛 美
幸せの条件

『幸せ』と言う言葉程
曖昧な言葉は無い

人の持つ価値観は様々で
スケールも違うから
内容だって違う

自分だけの事
周りの人の事
物質的な事
精神的な事
求める物は
人の数だけ存在する

年齢を重ねてこそ
見えて来る『幸せ』だって
存在する

何かをして上げられる
自分以外の誰かを
見付けた人は
きっと
『幸せ』な人なのだろう

全ての人を救うなんて
出来はしないけれど
守るべき数人が居る事が
何時の日にかきっと
『幸せ』の条件になる


2014/7/21(Mon)1:12
HP

☆彩 愛 美
はないちご

指の先で 風の声の
溢れる優しさが 揺れている
想いの丈の 一片でさえも
伝える術を 知らぬまま

どれ程側に 見えたとて
雌しべと雄しべの 遥かな距離感

想い想えば 一途に花苺
時のせせらぎに この身を委ねて
刹那の波の 飛沫を白い花に
浴びてやがて 朱く染まる


雑事の節に 追われるまま
想いは何時しか 離れて行く
明日の朝を 目指すように
夢路を開く 夜かいな

蝶や蜂の 舞い姿
想いを託して みたいと想うもの

願い願うは 切ない花私情
言葉に出来ない 想いの数々
一花一花に 詰め込むように
伝えられたら いいのにね


取るに足らない 小さな花は
誰にも気付かれないままに 咲いている


記し記しても 尽くせぬ時硯
淡く濃ゆく 強弱を付けて
想いの一つさえ 残さないように
言葉に代え 朱く実れ




2014/7/17(Thu)1:18
HP

☆彩 愛 美
過 敏

心地良い
眠りから覚めた僕は
茨の中に包まれていた

そこには
今までに居た
父や母も
兄や姉も 居なかった

今まで 助けてくれた
友達は ずっと先で
早くおいでよと
手招きするばかり

どうやら
この茨道は
見えないらしくて
過敏過ぎる僕だけが
一歩も動けずに
ここに居続ける

確かに
昨日まで見えなかった
それが
今日突然に現れて
周りの世界から
僕を遠避けて行く

今までが
過保護だったのだろうか
僕を守ってくれた者は
もう 何処にも見当たらず
想いは 更なる
過敏を募らせるだけ


2014/7/14(Mon)0:52
HP

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