殘香〜yours〜

過去ログ614 2014/11/9 0:14

☆葉っぱもなか
消えたカチカチ
あの時のカチカチ
もう聞こえない
あの時のカチカチで癒されていた
あの時のカチカチが消えた
角と角がぶつかっていた
カチカチ
あの時の繊細な音
あの時のカチカチが
消えた
2014/11/9(Sun)0:14
HP

☆龍桜雪菜
キッカケ
大雪が降ったために
車は長い列を作る
運転する君は
疲れで苛立っていたね

無言の時が耐えられなくて
つい軽口が出てしまう
それがキッカケ
小さなキッカケ
いつも喧嘩になってしまうね

私も君も もしかしたら誰もが
人に期待しすぎてる
それは自分が完璧じゃないから
それを知っているから
足りない全てを求めてる
だから誰もが 人を傷付ける

会えば喧嘩になってしまう
それなのに 会いたくて
離れられないのは何故だろう

都合が悪くなると
理詰めで相手を責めたり
言い訳してばかり
そんなダメなとこだけは
私と君は良く似てるね

多すぎる言葉の中から
いつもなら合う物を
息するように簡単に
選べているのに
外面だけは完璧なハズなのに
どうしてだろうね
君には意地を張りすぎちゃう
良いトコだけを見せたくて
背伸びしちゃうんだ

安らぎとか 真実とか
そんな形のないものばかり
いつも求めていた
でもね キスしたり
抱きしめ合ったり
多分 それだけで良かった

当たり前の日常が
本当は一番幸せだと
今になって気付く

過去は消えたりしないから
過ぎた時に背を向けないで
いつかまた笑えたら良い
残った傷跡も
いつか愛した証になる

雪が降ると思い出すよ
車に乗ると思い出すよ
君のことを
だってそれらは
君へと繋がる キッカケ
2014/11/8(Sat)22:58
HP

☆彩 愛 美
私は荷物


交差点の 後部座席で
横断歩道を渡る 人を見ていた
スクランブルの 波間の中で
器用に自分のスペースを 保っていた

シグナルが変われば 流れも変わる
自分の居場所だって 違って来る

決められた目的地まで 運ばれている
だけの私は ただの荷物と同じ
自分の進む道さえ 決められずにいて
ただ人任せにして 流されている

ポストの無い ゴール地点で
行方を失い 迷子みたいになって
与えられた 事の中でしか
世界を考えられない 私が居た

戻れない宛先 忘れ去られる
自分で決められない 指定席みたい

寝ていても目的地まで 運ばれて行く
載せられている ただの荷物と同じ
同じルートを 毎日ループ繰り返し
自分の置場所も 探せないまま


一度も箱を開けられる事も無く 折り返し
行ったり来たりと 今日も明日も揺られて


ゴール無き目的地まで 運ばれている
時計みたいな ただの荷物と同じ
どれだけ進んでも 元の場所に戻る
ここから何処まで行けば 落ち着けるのだろう




2014/11/6(Thu)0:47
HP

☆彩 愛 美
自己修復

生きて行くために
傷付いた箇所を
自分自身の
治癒能力で
自然修復して行く

ただ単に
肉体的だけじゃなく
精神面に於いても
自分の意識とは無関係に
修復されてしまう

このまま
放置しておいたら
きっと
この命を繋ぐ事など
出来なかったけれど
失くしてしまった
血も肉も
この体に満たされ
何事も無かったように
普段通りのままへと

でもね
目には見えない傷口が
時々疼くように開いて
ズキズキと痛みが走り
心をズタズタに挫く

生きて行くために
幾度と無く
この心身に受けた傷口を
自己修復して来た


2014/11/2(Sun)23:52
HP

☆彩 愛 美
ウェディングロード


ウェディングロードを 雪の精のような
真白いドレスを着て 愛する人の下へ
父に手を引かれながら 歩いて行く
ずっと子供の頃から 憧れていた事

やっと今日それが 現実となった時に
肩を落として淋しそうな 父の姿を見た

今まで親不孝な私で ごめんなさいね
今日までの道 そして 今日からの道
どうかあなたの目で 確かめて下さい


赤と白の鮮やかな コントラストに注ぐ
ステンドグラス越しの 柔らかい陽射しの中
父に手を引かれながら 拍手浴びて
祝福の光に 導かれて行くのね

僅かな距離が 長い道程に想えた
繋いだ父の力強い 手の温もりの中

これからも我が儘な娘だと 想うけれど
今日までと同じように 明日からだって
どうぞ暖かく 見守って下さい


この繋がりは今日で 終わりじゃない
今日から二人づつ父と母が出来て 新しい絆の始まり


今日まで本当に御世話になり 有難う
今日から巣立つ 新しい家族へと
未来へ続くウェディングロードを 歩いて





2014/10/30(Thu)22:43
HP

615613

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