彩 愛 美
Candy Drop the Rain
もう少しだけ 側に居させてよ
何一つ話せなくても 構わないから
この花火が空に 散ってしまえば
それが最後なんだと 解っているから
最初で最後になる 浴衣だとか
着る事も無かった 今年の水着だとか
Can't I help my love 立ち停まったまま
見送る間に撮影出来ない 夕焼け空のように
不確実で曖昧な 記憶になって
何にも想い出せず 消えて行く
更々無い想いに 閉ざされて
何処にも逃れられない 恋愛音痴
恋花を上手に 咲かせられない
蕾にも気付かず 枯らせてしまう
使う事も無く買った カップだとか
まともに撮れなかった あなたの写真だとか
Candy drop the rain 雨に錆びて行く
自転車のスポークのように 誰も気にしなくなって
何時の間にか アルバムからも外されて
完全に忘れられて しまうのね
何時かは訪れる 旅の終わりの時が
その時に何を 残せばいいと言うの
Candy drop the rain この手から溢れて
再び掬う事出来ない 雨の雫のように
感触も薄れて 想い出せなくて
静かなノイズに 消されて行く