殘香〜yours〜

過去ログ609 2014/8/27 23:55

☆彩 愛 美
雨に散る花

雨に萎れてく 朝顔のように
二人の想いも 冷たく濡れて
二度とは咲かない 恋になるの

淋しいね 最後の会話も
一言も話す言葉が 何も無い
時間だけが 空しく過ぎる

もうこれで 枯れてしまうのだろうか
何も力を 与えられないままで
もうこれで 散らしてしまうのだろうか
最後の一花も 咲かせられずに


心に射し込む 朝陽が足りない
二人の愛が 育つはずも無い
咲かない花には 実も成らない

何れだけの 想いを交わせば
言葉を越えて 気持ちも通じ合う
嵐さえも 吹き飛ばす程に

もう何も 見えなくなってしまうの
岸を離れて 遠くなる恋した日々
もう誰も 愛せなくなってしまうの
別離の言葉も 告げる間も無くて


不器用な愛し方 稚拙な恋の行く末
実を付けない仇花を 咲かせて 散らせて


また何時か 誰かを愛せるかしら
あなたの居ない 廃墟の新天地で
また何時か 実の無い花が咲くかしら
荒れ果てた心に 一輪の恋






2014/8/27(Wed)23:55
HP

☆彩 愛 美
怒りの矛先

誰でも
多からず 少なからず
不平不満があって
それを 抑え込んで
生きている

一度 何かが起きると
そこに 一気に
怒りを解放する
全く 自分の持つ
怒りとは 違っていても
群衆心理に 導かれて

個人的には
どうでも良かった事
たまたま 湧き上がった
問題提起に
便乗しただけでも
一度 解放した怒りは
もう 停められない

一体 自分が何で
怒っていたのかなんて
もう 解らなくなっていた
集団の中の 一人として
一個人の思想なんて
直ぐに 塗り替えられて
善悪の見境さえ
付けられなくなる

ヘイトスピーチ飛び交う
暴走列車の 集団意識の中で
ねじ曲げられた 怒りの矛先が
巨大な力の塊になって
通り過ぎて行く


2014/8/25(Mon)0:06
HP

☆彩 愛 美
あの頃…今にして想えば

あの頃はもっと 尖っていて
愛の妨げになる 彼女の存在を
許す事さえ 出来なかった私

今にして想えば それは表情や言葉に
行動として現れ あなたから私を
遠ざけてしまうだけの 事だった

何一つ見えていなかったあの頃…
今なら許す事 認める事が愛だって
想えるくらいに 些細な事


あの頃は自分の 気持ちだけ
恋と信じて無理に 感情を投げ付け
想いやる事が 出来なかった私

今にして想えば 重た過ぎる愛情は
一緒に連れて 歩く事が出来なくて
脱ぎ捨てられる コートみたいだった

矢継ぎ早に 与える事が愛だと
信じて何一つ 疑う事が出来なくて
自分の間違いに 気付かずに…


一歩引いて待つだけの スペースを持つ事が
本当は恐くて不安で 仕方が無かったあの頃
今の私を見付けられなかったあの頃


ピンと張り詰めた 糸のテンション
切れる寸前まで 解りはしない危機感に
震えるくらいに 恐かった愛



2014/8/21(Thu)0:22
HP

☆彩 愛 美
晩 夏

一つの気〆
お盆が終わる
街は雨で覆われ
日照時間が
極端に少ない今年

あれだけ
元気だったのに
電池切れの蝉が
声も小さくノロくなった

入れ替わるように
秋の虫の音が
拡がって行く
伸び過ぎた雑草に
近付けないから
地面も見えない

部屋の中より
屋外の方が
涼しく感じられるように
想えて来たこの頃
秋近しと
溜息一つ

暑さにだらけた
携帯が横たわる部屋
誤動作を繰り返し
この頃ようやく
目を覚ましたように
そろりと動き始めた
そろそろ
夏も終わる頃


2014/8/18(Mon)0:32
HP

☆彩 愛 美
Southern Beats


コスタリカの 渇いた風も
刺激的な水着に 充てられて
言葉を失くして しまう程に
情熱の炎を 燃やして

恋はソクラテスの 辞書でも解らない
一つ一つが違う方程式で 出来ている

歌は サンバに タンゴに ジルバ
頭で考えるよりも もっと感じて
情熱のリズムで 舞い踊り
胸の奥まで ビート刻んで


南よりに 傾く陽射し
時を増して 暑くなるけれど
それ以上に 熱い想いで
心の芯まで 焼き尽くしてよ

例えガリレオの 物理学でも通じない
前代未聞の事例ばかり 並べ立てる

恋は ランバダに ジャイブに チーク
激しさに潜む 優しさを信じて
使い時を ちゃんと弁えて
メリハリの効いた パンチ与えて


停まらないビートが 鳴り響く胸の中
頭の中が空っぽになっても まだ続く


そして ワルツに サルサに レゲエ
ソウルを揺さぶる ビートを響かせ
焼き過ぎた 小麦の肌癒し
眠れない夜を 踊り明かせ



2014/8/6(Wed)23:32
HP

610608

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