殘香〜yours〜

過去ログ620 2015/2/11 23:23

☆彩 愛 美
デジタルラバー


何の躊躇いも無く 繰り返して来た
いったいもうこれで 何度目のさようなら
いくら明日の朝になれば 逢えるからと
言ってもあまりに 淡白過ぎるわ

たった一言を切っ掛けに スイッチ切り替わり
後ろも振り返らずに 違う心になる

好奇心だらけで やりたい事がたくさん
あるのは何となく 解る事だけど
少しくらいは 想いを残してよ


定時で直ぐ帰る あまりの素早さ
そこまで急ぐ訳 聴いてみたくなるよね
どんな用事があるにしても さようならの
余韻を残して 繋ぎ留めていて

クリック一つで一瞬に 飛び越えてしまう
『明日またね』の声さえ 掛ける暇も無く

中間色を味わう 事も出来ない
輪郭線で区切られた 違う部屋
私の時間今日は ここまでね


ピッタリとそこまでで 終わりねと告げる
まるで計ったような デジタルハート
それ以上でもそれ以下でも無い 愛のレシピ


何をしてたっていいけど 24時間
愛していて欲しい 忘れたりせずに
淋しいなんて想いを 忘れさせて






2015/2/11(Wed)23:23
HP

☆彩 愛 美
美味しい毒

食事を摂らなければ
生活エネルギーを
補給出来ないって
言われるけれど
実際は食事の度に
エネルギー消費を
重ねて行くばかり

消化分解にかなりの
体力を消耗して
ましてや毒素なんて
大量摂取した日には
体が無理をする

成長期には
体が求めているため
無駄無く消化出来た物が
ある時点から一転して
余分な毒素に変わる

美味しい物程
たくさんの毒素を含み
体組織を蝕んで行く
だからこそ
解毒となる食材を
多く摂るようにする
次第にそう言う食事へと
移行しなければと
解ってはいたとしても
毒だと知って尚も
美味しい物ばかりを
食べ続けてしまうのだろう


2015/2/8(Sun)23:11
HP

☆Love
戦(いくさ)
咆哮を、あげて、
吹きすさぶ、雪。

お日さまは、
短剣を、握り、
構えやる。

両者、
一歩も退かず。

汗が、ほとばしる。

木の根本に、大地に。

臘梅が、咲きました。

ほのかな春は、
すぐ、そこに…。

もうじき、雪は、
倒れるでしょう…。

新しい季節が、
もうじき、始まります。
2015/2/6(Fri)18:45
HP

☆彩 愛 美
伝 染


隠していたい事程 拡まって行く
瞬く間に周り中に 伝わって行く
勝手にスクリプト されてしまう
私も知らない 物語になる

あたかも 何処かで見て来たような
妙にリアルな 真実みたいな嘘

どうせ他人事だからと 繋がって行く
無責任極まり無い 伝言ゲームの果て
最早最初の話とは 似ても似着かない
それって 一体誰の話よ


人の不幸話程 面白がられ
井戸端会議の 格好のネタにされてしまう
ゴテゴテしたソース 掛けられたら
素材の持ち味 解らなくなった

もう既に違う 別のお話
テレビみたいな わざとらしいシナリオ

ただの娯楽 その場だけの快楽主義
自分勝手な 興味本意で歪めて行く
何処が真実の話だと 言うつもりなのよ
言いたい放題 嘘を並べて…

悪いウイルスのように 次々に飛沫する
その伝染速度にも 驚かされるよね


出所だとか 信頼性がどうだとか
未確認のままにして 無差別広範囲に
想い着くままに語り出す 壊れたスピーカー
それ程信じられない 話だわ





2015/2/4(Wed)23:31
HP

☆彩 愛 美
早口ことば

マシンガンのように
次から次へと
途切れる事も無く
飛んで来ることば

その全てを
聴き捕り
受け止める事が
出来なくて
だんだんと
話の内容に
付いて行けなくなる

途中からは
ほとんど
聴く事を止めて
違う事ばかりを
ずっと考えていた

こちらの意見なんて
聴く間も持てない程
間髪入れずに
繰り出されることば
息継ぎも無いような
ことばが重なり合い
意味を追い掛ける
暇も与えてはくれない

もう何一つとして
考えられなくなってから
一体どれくらいの
時間が流れたのだろう
意味を持たないことばが
鎖のように絡まって
動けなくなった


2015/2/1(Sun)23:35
HP

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