哀切

過去ログ14 2010/11/1 0:54

◆毛利元就
貴様が軽々しく囁く愛とやらに、堪らなく胸を締め付けられる。
それは偽りの世界でのみ効力を持ち、我の幻のみに向けられたものであるというのに。

甘言に絆されていくにつれ、恐怖が我を支配する。
この恐怖から我を救い出すのは貴様であるが、我を突き落とすのも貴様だ。

心地良い貴様の腕の中を知るたびに、いつか離れる日の痛みを追ってしまう我を、今宵も甘き言葉で縛っていてはくれまいか。

◆片倉小十郎
貴方様に触れられない、この時間が酷く苦痛で仕方ありませぬ。
貴方は今、何をしておられぬのか…過ぎる事は全て深い場所に下るばかり。ならぬ事とは理解して居ても、制御が利かないのは己の未熟さ故…他には何も有りますまい。あの様な台詞、貴方様に申すつもりもございませんでしたが…何を、思ったのか我慢の利かぬ小十郎めは…妄言まで吐き、貴方の気を引いた。…が、未だ声が届かずに居るのはもしや飽きが…見限りが付きましたかな。…―何れにせよ、非は小十郎に有りましょう。文句は、申しませぬ。

唯、一つだけ。一つだけ言わせて下され。…淋しい、と。

…ってのが伝言だ。耳の穴は開いてやがったか、聞き及んだなら一言も漏らすんじゃねえ…これは、あの御仁の願いに他ならねえからだ。

◆猿飛佐助
あんたのもとへ帰りたい。あんたが恋しくて、心の臓がひいひい泣いてるんだ。

あんたは綺麗だ、透き通ってる。華奢な簪みたいに、あんたは綺麗だ。

だから誰もがほっとかない。俺様以上に素敵な御仁が五万といるこの世界に、あんたを欲しがる人は何人いるだろう。恐いんだ、数えるのも。
もし、もし、その一人があんたと邂逅したら?あんたは俺を捨ててくれる?

愛が執着に変わる前に、せめてあんたの細腕で俺の首を締め付けて、お願い。

大好きなんだ、大好きなんだよ。

◆伊達政宗
…寂しい

なんて本人には言えねぇよ
アンタは甘えろと言うが、俺が素直になればアンタは離れていく気がして…

なぁ、こんなに寂しいんだぜ?
誘惑にさえ負けちまいそうだ

◆真田幸村
あれは、恐らく貴殿なのだろう。
自意識過剰かもしれぬが…否、気に入っていただけたならば幸いでありまする。

今度はもっと末永く、貴殿の傍に居てくれる…"某"との出逢いを、陰ながら応援させて下され。


今となれば貴殿との繋がりを失った某…これで良かったのだろう。

◆猿飛佐助
俺は、やっぱり一番に…唯一になりたいと願ってしまうんだ。
最低限の労力で、俺様の一番に居座り続けんのはもう終わりにしてくれないかなぁ…なんてね。
もう解ってる、これ以上あんたとの距離を縮めはしないさ。