哀切

過去ログ40 2011/6/1 1:30

◆伊達政宗
本当は全部知ってるぜ、幸村。
…俺じゃなくて他に別の奴とも言葉を交わしてんだろ…?
気付いてたんだよ、全部。それでも尚、ずっと嘘を突き通して行くんなら俺に分からねぇようにしてくれよ。知らねぇフリをすんのも案外キツイんだぜ…?

◆伊達政宗
愛してる。愛してる。
だからお前から離れる。

お前を過去のトラウマから解放してやりたかった。
お前の理解者になりたかった…。
だが、出来なかった。

ごめん小十郎。
どこまでも自分勝手で。
ちゃんと愛せなくてごめん。

お願いだからお前は姿を消すなよ。
お前がどうか幸せになれるように祈ってる。

オレの右目は今生お前唯一人だよ。
愛しい片月の君。

◆竹中半兵衛
僕は君を友達だと思っていた。
時折しか交わさない文も、僕には丁度良かった。

誤解させたのなら、傷付けたのなら、ごめん。
でも僕は君の気持ちに応えられない。

大事な人って、何?
恋仲って何?
嫉妬?束縛?
…裏切りって、何?
僕には解らないんだ、知らないふりなんかじゃない。

失いたくないと思う気持ちが必ずしも恋だと言えるのかい?

きっと僕は君を好きだった、でもそれは友達として。
まさか君を傷つけるのが僕だなんて…考えた事もなかったよ。
僕はただの__でいたかった。

僕は二度とあの姿にはならない、だから安心してくれ。

どうか君に良い出会いがありますように…

◆片倉小十郎
力が欲しい。
てめぇらを先導する事が出来る力を。てめぇらを鼓舞する力を。甦生させる力を。迷いを捨て先を歩む力を。そして、…告げる、力を。

優しい?正しい?…は、違う。
怖いだけだ。今の関係が壊れるなら、今紡ぐ関係が崩壊するなら、何も言わない。保身に走り、結局は人任せ。竜の右目が聞いて呆れる。
俺の両手を再度見ろ。…馬鹿だな、昔確認した筈じゃねぇか。全てを担うなんぞ、俺の腕じゃ出来る訳がねぇ。傲ってる。この右が瞳睛、…曇り、濁り、…見えなくなっちまったんだ。
…何故、急にってか?…さて、な。理由はねぇ、…虫の知らせって奴だ。


俺には力が無かった、それだけだ。
弱い。それだけ。

◆前田慶次
アンタが謝る必要も、凹む必要も無いんだ。悪いのはこの現状だけ。

ただ俺を抱き締めて、その暖かい腕で包んでおくれ。そして逢瀬の一時でいい…俺の事だけを考えて、愛しいアンタの心を俺で満たして欲しいんだ。他の事でアンタを侵食されるのは厭だ。アンタは俺の者だろう?

我が儘だとは自覚してる、けれど…寂しい。アンタと睦合えぬ刻が一日、また一日と増えていくから。刻む針の音が肺を潰す。息苦しいー…

過去の遺物なんて俺が叩き割ってやるから、早く迎えに来てくれないか。愛しいその声を、直接鼓膜に響かせて欲しい。

ねぇ、アンタの時間を俺に頂戴?

◆毛利元就
何故解らぬ。
そなたが他者を思い身を削るのを見、心が痛いと言うに。
慈愛に満ち、自愛に皆無なそなた…
嗚呼、歯痒い。
心配よ…

所詮はそなたの笑顔を守りたいがための自己満足、願望、か。