哀切

過去ログ46 2011/8/10 22:15

◆真田幸村
たとえ、 貴殿に二度と愛を囁いてもらえずとも


望んだのは誰でもなく、…この幸村にござる

◆伊達政宗
アレから約半年。
もう、アンタを諦めなきゃいけねぇ時期なのかもしれねぇな…

これ以上、独りでいるには限界だ。


それほどアンタの存在はオレにとっての宝だった。

◆真田幸村
己が招いた再度、原因は全て己
―もう、良いと言われて当たり前なのに…いざ言われると胸が抉れた様に痛い

貴殿の優しさに甘えた己が悪い、信じてくれた貴殿を裏切った己の罪、自業自得。
悔やむ想いも哀しい想いも全てが入り交じり己自身がどうしたら良いのかすらも分からない

いっそ貴殿が某を消してくれたら、某が最後に見たのは愛しい貴殿の姿だと認識させられるのでござろうな。
この身が存在しているまま、貴殿が某ではない誰かを愛す姿を見るならば朽ちる方が最善ではないか。いや、貴殿がその姿を見続けて来たのでござろう…何日も何ヶ月も黙って。某は我儘でござる、都合が良い、己がされて嫌な事を貴殿に居たしてそれでも尚、離れないでくれ等

最低な某が貴殿を手離せば貴殿は幸せになれるのでしょうか


政宗殿

◆伊達政宗
“ありがとう”ってのはこんなにも残酷な言葉だったか?
俺が聞きたいのはそんな“ありがとう”じゃねえんだよ。
欲しい時には姿も見えず、聞きたくもない時には紡がれる言葉。
これならばいっそ、“嫌い”の言葉が欲しい。
“好き”に返る“ありがとう”の残酷さを知らぬあんたに、今の俺の気持ちは露ほども理解出来ねえだろうな。
I shouldn't have said that...
あんたを想ってかなわぬ恋に泣く俺を、あんたは無様だと笑うか?なァ、幸村。

◆伊達政宗
声が聞きたくなっちまった。
アンタは何も言わねぇが…アンタと俺はもう終わっちまったんだろう?

なのに未だ、その声が聴きたくて聴きたくて頭がおかしくなりそうだ。

―――「嫌いになった」とか「もう連絡できない」とか、せめて一言欲しかったな。俺はまだ提灯ぶら下げてアンタを待ってるんだ。

未練がましく風来坊を待ってる俺は、自分の名も明かせずに、かといってあの日々を棄てることも出来ねぇ大馬鹿者だ。指差して笑ってくれ。

◆お市
夕暮れが闇へと移ろうように、そっと縁が切れていくのがいい…そんなの分かっているわ。でもあなたは市の光…あなたといるのが一番楽しくて暖かくなる。だから、囚われたままよ。また行ったら、今度こそ市と逢ってくれる…?ふと昔を思い出したら、逢いたくなってしまったの。市とあなたの微妙な距離…恨めしいわ。でも切りたくないの…大事なの…すごく。市はね、何一つ忘れていないよ。くれた名前、くれた物、全部全部。ふふ、すごい未練ね。嗚呼、あなたの六つの爪は市の胸に大きな痕を残したわ…。