哀切

過去ログ64 2012/3/20 17:20

◆毛利元就
待つ寂しさよりも待てない悲しさの方が大きいらしい、今更それに気付いた所で遅いであろうが。
割り切れると思うていたこの感情は未だ我が胸に巣食う。

我がそなたを待つと言うておればそなたを待っていられたものか。
重荷になるだろうと身を引いた事を今更後悔するなど女々しい限りぞ。

惹かれて、焦がれて。
他の誰かでは埋められぬ空白が愛おしく思える。

抱える切なさも愛しさも、我だけのものぞ。
決して誰にも触れさせはせぬ。

懐かしいと思えるようになればその時に最後の文を燃やしてしまえば良かろう。

永遠などない。
故に、忘れるまでそなたの影を愛する事を許して貰えぬであろうか。

そなたを抱けぬ代わりに彼の白猫は連れ帰った、あれも何れはおおつぶになろうな。
それをそなたに見せられぬは…残念であるが仕方あるまい。

亦会う日を願って。

◆長曾我部 元親
全て無に還せりゃ良いのになァ。お前さんと共に過ごす刻が辛すぎる。アンタは俺を見ちゃいねぇンだろうよォ…。
否定されンのも拒まれンのも嫌で、何も踏み込めねェで臆病風吹かせてる俺も俺だろうがなァ…情けねェ。

何だか済まねェ、押し付けたりしねぇから安心してくれや。

◆長曾我部元親
寂しいって言った時も、前の記念日もあんたに会う事を拒まれた。おやすみって言っても、会いに言ってもお前は素知らぬ顔で居る。

お前にとっちゃ俺なんかその程度、分かり切ってた事だ。

◆長曾我部元親
この世は悉くが一期一会。海の波の如くその一瞬一瞬に各々輝いて砕け消える潔さがあるからこその至宝よ。…消えた波に何時までも固執してっと新しい波にも気付けねぇ…って、頭で分かっちゃいるんだがなぁ?